鎧のようなウロコを持つマツカサ。さばきにくいことからか、あまり喜ばれない。しかし、料理の仕方によっては上質な味わいに大変身。今回は「マツカサの刺し身」を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター松田正記)
マツカサの生態
マツカサは磯からの夜釣りでよく釣れる。平均サイズは20cm前後あり、時折25cmほどの大型も交じる。夏から秋に群れで接岸し、冬から春は深場に落ちる傾向にある。
エサ取り扱いされるものの、最近では釣れたマツカサを生きエサとして使い、アラなどを狙う人も増えてきた。
持ち帰り方
ハリ掛かりしたマツカサは、そのままクーラーに入れる。できれば現地で硬いウロコを剥ぎたいが、〝身持ち〟のことを考えると、ウロコが付いたままのほうが鮮度を保ちやすい。
自宅での下処理
持ち帰ったマツカサは軽く水洗いし、ウロコを剥ぐ。包丁よりもウロコ取りで剥いだほうがラク。その際、水をはったボウルの中などウロコが飛び散らない工夫をしたい。
ウロコを剥いだあとは包丁で頭を落とし、ワタを取る。同時に血合をきれいに洗い流しておこう。
3枚におろす
次に3枚おろしにする。これは一般的なおろし方でOK。3枚におろしたあとは皮を剥いでいく。
皮が軟らかいので、途中で千切れないよう、しっかり包丁を寝かせてから剥ぎたい。
サク取りの注意点
サク取りにする時は腹骨と中骨を取る。普通の魚だと、ここで完成だが、マツカサの場は中骨が二列ある。従って「中骨を取る工程は2回」と覚えておこう。
ちなみに二列の中骨は魚(身)の表面を見ればすぐにわかるので、さほど難しくはない。
大きめにカット
サクにしたマツカサは大きめにカットする。20cm級なら半身で5切れほど、25cm超なら、半身で7切れくらいになるようにすると食感がいい。
ワサビじょう油で
あとは刺し身にしたマツカサを皿に盛ればできあがり。ワサビじょう油でいただく。見た目からは想像もできないプリプリとした食感と、上質な味わいは、やみつきになりそうだ。
<松田正記/TSURINEWSライター>