400年以上の歴史があると言われる信州中南部の年取り魚『塩ブリ』を再現してみました。いろいろな料理にアレンジもしてみたので、ぜひ参考に挑戦してみてください。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター宮崎逝之介)
年末年始に実食
さて、作った塩ブリを古人にならって、年末年始にいろんな食べ方で実食し、いにしえの信州のお正月気分を味わってみました。完成した塩ブリはラップにくるんでさらに1週間ほど冷蔵庫で保存したものです。
塩ブリの表面は色合いが少し濃くなっていましたが、表面を切ってトリミングしてみると中身はまだ食欲をそそるような色味がキープされていました。
そのまま食べる
薄くスライスしてそのまま頂いてみました。適度な食感と強めの塩気があり、酒が進みそうな味わいです。筆者的には好みです。皮は噛み切れないので取り除いておいたほうがよさそうです。今回はトライしていませんが、鮭のように日本酒に漬けて「酒びたし」でもイケそうです。
炙り
前項の「そのままスライス」した塩ブリをバーナーで軽く炙ってみました。そのまま食べるのと同様の食感と塩気でお酒のお供向きですね。炙ったことで香ばしさがプラスされました。
焼く
1~1.5cmほどの厚さに切って焼いてみました。塩抜きせずにそのまま焼いたせいか予想以上に塩気が強く、これだけで食べるのはちょっとつらい味わいでした。お茶漬けなどには向いているかもしれません。ですので、焼いて食べる場合はそのままではなく水で塩抜きをしてから焼くほうがよさそうです。
雑煮
かつて信州では塩ブリをお雑煮にも入れていたということなので、トライしてみました。前項の焼き塩ブリをお正月の雑煮にいれてみました。そのまんまではしょっぱすぎる焼き塩ブリでしたが、お雑煮に投入してみると少し塩気が薄まり、餅や野菜と一緒に少しずつ食べるとアクセントとなり、イイ感じになりました。
茹でる
いにしえの信州人は塩ブリを茹でて食べることもあったそうです。どうやって茹でるのかイメージが沸きませんでしたので、茹で方は、魚食文化普及活動家の上田勝彦さんオススメの『湯煮』にならってアレンジしてみました。
具体的には水に少量の料理酒を加えて塩ブリを野菜などと一緒に数分茹でてみました。切り身の厚さは『焼き』と同じくらいの1~1.5cmくらいの厚さにしてみました。茹でてみると、塩ブリの塩気が薄まり、ちょうどいい塩加減になりました。ポン酢も用意したのですが、ポン酢をかけずに茹でてそのままがちょうどいい味加減でした。焼くよりも茹でるほうがだいぶ食べやすい印象です。
番外編:ピザ
塩ぶりをスライスしたものをピザのトッピングとして乗せてみました。生ハムのように塩味がピザの味を引き締めてくれます。いろいろアレンジできそうです。
実食後の感想
塩ブリは塩分が多いので、そのまま食べる場合はスライスや炙りなど少量ずつにしたほうがよさそうです。焼きや茹でなど加熱する場合は塩抜きしたりするのがおすすめです。
<宮崎逝之介/TSURINEWSライター>