コロナ禍で守らなければならないのが黙食。これを食べると無口になるというのがカニ。これから年末年始、カニを食べる機会も多いのでは?今回はおいしいセコガニの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)
メスのズワイガニの目利き
ズワイガニのメスの選び方は、パックに入って触れない場合、まず重さを見るとかよく書いてあるが、外子ばかりの重さの場合もある。やはり内子のほうが美味しいので腹側もチェックしたい。
生の場合は、もちろん生きているほうが鮮度はいい。
あと「ススガニ」と漁業者が呼ぶカビに侵されている黒い小さい点があるものや、褐色のシミのような斑点のある「ヤケカニ」と呼ばれる細菌感染?したカニも避けたほうがいい。が、もし軽傷なら味はそんなに落ちないので安ければお買い得だ。メスガニに多い。
あと「折れ」と呼ばれる足が折れたカニも安くなっていれば甲羅の味噌や仔が好きな人にはお得感がある。
カニが食べられるのは奇跡?
大昔は漁獲技術も未熟だったのでズワイカニを味わうことができなかったであろうし、(応神天皇がカニに呼びかける歌を詠われておられるが、ズワイカニではないであろう)将来も温暖化と海の酸性化でズワイカニ資源は予断を許さない状況が続くと予想される。
こんな美味しいカニを食べられるのはラッキーであって奇跡であるとつくづく思う
全国的にも有名な大阪道頓堀のカニの看板はオスのズワイカニ。次回はそのオスのズワイガニについて紹介する。ちなみに、あの動く看板は3代目だそう。
<有吉紀朗/TSURINEWSライター>