1匹50万円の値がつく【黄金カニ】の正体はハブリッド化したカニ

1匹50万円の値がつく【黄金カニ】の正体はハブリッド化したカニ

最近値上がりの著しいカニ、すっかり高級食材の代表みたいになっていますが、そんなカニの中に、1匹数十万の値段が当たり前につく「黄金のカニ」が存在することをご存知でしょうか。

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ブランドカニ「香住ガニ」

兵庫県の日本海側にあり、漁業が盛んな町である香美町。ここにある「香住漁港」は、ベニズワイガニの漁獲が多いことで有名になっています。

関西地方の2府4県でベニズワイガニが水揚げされるのはここ香住漁港だけとなっており、「香住ガニ」というブランド名で流通しています。

1匹50万円の値がつく【黄金カニ】の正体はハブリッド化したカニベニズワイガニ(提供:PhotoAC)

漁期は9月から翌年の5月までと比較的長くなっていますが、とくに水揚げが多くなるのが年末から年始にかけてのこの時期。寒い時期の鍋・しゃぶしゃぶの需要や贈答用としての需要が高まるのを受け、多くの漁師が出漁するのです。

特別な「黄金ガニ」

そんな香住漁港では、時々だけ水揚げされるとても「レアなカニ」があります。

そのカニはシルエットは当地で「松葉ガニ」として知られるズワイガニやベニズワイガニととても良く似ていますが、甲羅の黄色みが強いのが特徴です。このカニは「黄金ガニ」と呼ばれており、ベニズワイガニを数千~1万匹獲ると1匹混ざるかどうか、という非常に貴重なカニなのです。

1匹50万円の値がつく【黄金カニ】の正体はハブリッド化したカニ「黄金」のカニ!?(提供:PhotoAC)

そのレアさから、水揚げがあると非常に高い値段で競り落とされます。例えば2019年に水揚げされたときは、30万円という値がつきました。また、今年の9月のベニズワイガニ漁解禁直後に獲れた黄金ガニについた値はなんと50万円!

カニ全体の水揚げが減っていく中、黄金ガニも年々値上がりを続けているといいます。

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