大阪湾の秋のタチウオシーズンは、2020年が記録的不振の年となってしまった。不安と回復への期待とが入り混じった2021年シーズンを私見で振り返りつつ、終盤戦に入った時期の武庫川一文字での実釣レポートをお届けする。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
タックルとエサ
今回は日中にサビキ釣りでアジ&サバを、夕マヅメから引き釣りとウキ釣りでタチウオを狙った。
サビキ釣り仕掛け
日中はデカアジと大サバ狙いのサオ下サビキ釣りに挑む。そのタックルは、磯ザオ5号5.4mに、ミチイト4号を巻いた両軸リールをセット。アミエビを詰めるまきエサカゴはサビキの上下それぞれに付けるダブル方式で、上下からまきエサをサビキの周りにまとわせる作戦だ。
サビキはこの時期に武庫川渡船が勧める7~9号バリにハリス3~4号のピンク色の蓄光スキンサビキを選択し、まきエサカゴのテンビンの先にもケイムラ仕様の太ハリスのサビキをセットする。
また、一部のサビキバリには、小魚に似せたリアルタイプのワームをアクセントとしてハリ付けして様子をうかがい、状況次第でハゼコと呼ばれる冷蔵の小魚のエサに切りかえるに段構えで臨む。さらに、上カゴとサビキの間にクッションゴムを介して、巻き上げの際にはテンションを極力少なくしてバラシを避けるという工夫を施している。
タチウオ釣り
一方、本命のタチウオ釣りは、タチウオテンヤの引き釣りと電気ウキ釣りの二種類のタックルを準備した。引き釣りのロッドは細身で硬調の3m、タチウオテンヤはハリの小さいSサイズを選択したが、ヘッド重量の軽さは蛍光オモリ2号をスナップ接続して補い、小さなテンヤでも遠投し、深いタナも探れるように工夫した。
電気ウキ釣りのタックルは、遠投仕様の磯ザオ5号5.4m、ミチイト4号を巻いたスピニングリール、電気ウキ3号、市販のタチウオワイヤー1本バリ仕掛け、ケミホタルブルー75、割ビシオモリ2号という組み合わせ。タナは最近の釣果情報を参考に、ウキ下3ヒロ半と深めに設定した。
エサは私のこだわりのサイズの小さめの冷凍イワシを軸に、タチウオテンヤの定番のドジョウと、電気ウキ釣りの定番のキビナゴも用意した。
日中は開店休業
当日は長潮で、日中は殆ど潮が動かない状況も相まって、メジロや大サバをヒットさせたルアーマンを見かけたものの、全体的には散発でウルメイワシが掛かるだけの開店休業状態。
16時頃からサオ下サビキのアクセントをハゼコのエサに付けかえ、底のタナギリギリに落として丁寧に探りを入れるが、釣況は好転しない。
夕暮れ前に大サバとガシラを捕獲
しかし夕暮れにさしかかる17時過ぎ、突然置きザオのサオ先がガクガクっと振れた。長いサオの弾力を生かして慎重にやりとりし、何とか海面まで浮かせると、力強く横走りする魚影が見えた。大サバだ。
高低差の大きい波止でのタモ入れに四苦八苦する私を見かねた隣のルアーマンがタモ入れの助太刀をかって出てくれて、何とか捕獲に成功。ハゼコを付けたサビキバリに食いついており、改めてその効果を実感した。
ルアーマンにお礼を言ってから、38cmのグッドサイズの獲物を即座に処理して新鮮な状態でクーラーの中に入れた。この後ガシラ1匹を追加して、サオ下サビキは終了。大本命のタチウオ釣りに切りかえることにした。