「マッチ・ザ・ベイト」とは「釣ろうとする魚が食べていものにルアーを合せる」という意味です。今回はライトゲーム3大対象魚のマッチ・ザ・ベイトを考えてみましょう。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
アジのベイト
ショアのアジのベイトは、今はほとんどプランクトンだといわれます。特にあまり回遊しない黄色っぽい体色のアジは、プランクトンがメインベイト。季節を問わず、プランクトンパターンと決め込んで釣る方が、釣りやすいです。
ベイトフィッシュパターンもあります。小魚を食べているアジ。回遊性の高いセグロといわれる口の中が黒っぽいアジは、主にはベイトフィッシュを食べているといわれます。沖で釣れるアジというのは、このベイトフィッシュパターンのアジが多く、大型化していて40cm、50cmというのも珍しくありません。
まれにショアのアジでもベイトフィッシュパターンのアジがいますが、これは、「時合いのみ、ベイトフィッシュパターンっぽいパターン」になっているだけだと筆者は考えています。朝夕マヅメ、食い気のアジは、1.5g以上の重さのリグでキビキビ動かしている方が、リアクション的に食ってきやすいです。これはベイトフィッシュパターンではなく、プランクトンパターンのアジの活性が高いときの釣れ方です。
惑わされがちなのが、水面にバチやベイトフィッシュがわいているときのアジですが、その場合も基本的にはプランクトンパターンだと考えた方がいいでしょう。プランクトンは一部を除いて自ら動く力がないので、アジとしては小魚がそこにいても食べやすいプランクトンを優先的に食べるはずです。
メバルのベイト
初冬~春にかけての魚、メバル。夜、キワや岩礁帯などの表層でよく釣れます。
メバルのベイトに関しては場の条件で結構かわります。ごく変哲もない漁港ならば大体プランクトンパターンでしょう。また、これが意外に多いのですが、ヒイカといって、小さいイカを食べていることもあります。ただ釣り方的には「ワームを漂わせる感じ」で同じ。
アジと異なり、メバルに関しては、ベイトフィッシュパターンの群れが結構います。特にオープンウォーターでパシャパシャとライズしているような個体は、おそらくベイトフィッシュパターンです。また釣り方で言うと、マイクロメタルなどに反応するメバルはベイトフィッシュパターンでしょう。
夜のメバルはジグ単でなく、ハードルアーが優先的な手となる日がよくあります。ワームを先に見せてしまうと後から食ってこなくなるという意味でも、特にシーズン序盤や最盛期などはベイトフィッシュパターンと決め込んでメタルなどから打ってみた方がいいかもしれません。
デイメバルは小エビがメインベイトか?
日中のメバルのメインベイトとして代表的なのは小エビでしょう。イソメにも食うので多毛類も食べているはずですが、多毛類はあまり日中に外に出てくることがないようで、小エビやまたはヒイカやベイトフィッシュがメインベイトのはずです。多少なり自ら動く力を持っているベイトなので、釣り方としても跳ねるような動き(ダート)、落ちていく動き(フォール)に反応しやすいです。
カサゴのベイト
なんでも食うというイメージのカサゴ。筆者もイカゲソで釣ったりしています。
この魚をあまりマッチ・ザ・ベイトで考えるのはナンセンスかもしれません。なにしろ何でも食べてしまうのだから。カサゴの反応で問題となるのは、どちらかといえばワームのサイズです。
ベイトフィッシュ、小エビ、小ガニ、フナムシ、多毛類、などなど。場所の条件によってメインベイトはいろいろあるのでしょうが、カサゴは、基本的に大きめのワームの方が反応がいい傾向にあります。マッチ・ザ・ベイトを考えるよりも、大きめのワームを通して単純に食わせる方がいいでしょう。そのサイズにスレてしまったら、小さいワームにかえる、という釣り方です。