私が所属する釣りグループ「味釣会(みつるかい)」では、季節ごとに仲間が集まり、さまざまな釣りへ出かけている。その中でも最大のイベントになっているのが遠征釣行。今年も6月16日(土)から、八丈島の船宿アサギクを利用し12人で行ってきた。
急なカケアガリでファーストヒット
空路で到着後、4人はすぐに仕立船で沖へ。
私を含めたほかのメンバーは、レンタカーを借りて島内観光。
雨のなか、釣行した丸山朋晃さんが、アカイカの泳がせで17kgのカンパチをゲット。五目釣りでもアオダイなど、豪華な魚を手にしていた。
6月17日(日)はメンバー全員で出港。4人ずつ3隻に分かれ、私は真栄丸に乗船、5時に八重根港を出船する。
舵を握る松島照彦船長に近況を聞くと
「黒潮の影響で水温が高くてね。その水温を嫌って、魚が深みに下がってしまっている。エサのアカイカも少なくなってきているから、ちょっと厳しいかもしれないね。でもチャンスはあるから、そのチャンスを逃さないことが大切だよ」
と話してくれた。
どんな大物がくるのかわからない離島の釣りだけに、万全のタックルで挑むことが重要。
「ここから始めようか。水深は230mだけど、どんどんとカケ上がっていくからね」とアナウンスのあと、アカイカを装餌して第1投。
黒潮が島のすぐ際を流れているせいか、潮の流れが非常に速い。サミングしながら仕掛けを下ろしていくと、ミチイトが280mでたところで着底。底から20m上まで探っていくが、ポイントは急なカケアガリで、すぐにオモリが底をたたく。その都度、再び20~30m上へと誘いを掛けながら探っていった。
船中ファーストヒットは小原健志さん。一気に竿が海面に突き刺さり、その引きに耐えながらやりとり。水深が深く、巻き上げに時間がかかったが、リーダーが入り、船長がギャフを一閃。6kgとやや小ぶりではあったが、ヒレナガカンパチを手にした。
この1尾を皮切りに、次の流しでは北野真さんがアタリを捉える。フワフワとした前ぶれの直後、竿のバット部分まで一気に曲がり込む強烈な本アタリ。イトを出すと根に走られるので、竿を立ててドラグフルロック、ファーストランに耐える。巻き上げ途中、何度も同じような引き込みを耐え抜き、船長がギャフを打った。上がったのは体高のある15kg。威風堂々としたそのフォルムは何度見ても美しい。
その後、ポイントを南下させ、再開のアナウンス。
ここで、再びアタリを捉えたのは北野さん。やりとりをスタートさせた直後、私にも待望のアタリ。バタバタと竿先が暴れたあと、ドスンっと竿が弧を描く。水深220mでフッキングし、ジリジリと巻き上げていく。何度も強烈な引きに耐えながらリーリングしていたが、残り160mでそのテンションが一気に抜けてしまい、「あ~っ」と天を仰いだ。
北野さんは1尾手にしている余裕があるからか、強烈な引きをいなしながら2尾目を無事にリフトし、同サイズをキャッチ。このあと、反応が小さくなったのを機に、八丈小島周りへと大きく移動。