第2のグレシーズンと言われる梅雨グレ。ここではそんな梅雨グレ攻略のイロハを解説する。ぜひ皆さんもこの時期ならではのドラマを体感してほしい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 大道勝彦)
「G2スルスル」とは
風が弱くあまり潮が動かず、エサ取りも多くなくグレのタナもはっきりせず。こんな何ともつかみどころのない状況で試してほしいのが、G2ウキを使ったスルスル釣りだ。G2ウキにG2~Bを打ち、徐々に探っていく。近距離ならG2、中遠距離ならミチイトを引っ張るためにBなど、状況によって替えていく。着水して15秒でウキゴムを引き戻し、ハリスをまっすぐにしてから落としていく。
結構この仕掛けで釣ったことがあるが、状況によってはしっくりこないのでメイン仕掛けにはならない。狙えるタナは2.5~5ヒロくらい。潮によっては7ヒロくらいいく。タナがつかめたらウキ止めを付けて固定(半遊動)にするといい。やはり半遊動などの普通の仕掛けの方が使いやすく、いろんな状況にフィットする。あくまで引き出しのひとつとしたい。
尾長グレを求めて
この時期は尾長グレがよく釣れるのも魅力。口太を釣りまくった釣友らは、口太を外道だと言って年中「尾長、尾長」と追いかけている。最近は尾長グレが増えたと言われる紀東磯だが、それでも口太に比べるとかなり少ない。
ゆえにまずは35cmを超えるミドルサイズを狙い、シャープな引きを味わいたい。40cmを超えるとなかなかの力強さが加わる。45cmを超える尾長は別物で、迫力ある引きになり細ハリスでは獲れない。
尾長グレは磯際でも沖でも釣れるのだが、口太よりは沖で釣れる傾向がある。釣り座の50~100m潮下辺りでエサを拾っていることがある。
潮下が地方やワンドだと釣れるのは口太になるが、潮が沖へ行く場合は今まで狙っていなかったようなポイントもターゲットに入れたい。
潮目は積極的に攻めてみよう。口太より数が少ないので狙って釣るのは難しいが、磯へ通うことで釣れる潮(尾長の潮)が分かってくると思う。また小型でも尾長グレが連発したら、それは良型尾長が釣れる可能性がある潮なので集中しよう。
尾長を狙って沖狙いをしていると、深いタナでよく釣れるのがマダイ。水深がある場所、広い水道になっている場所に多い。小ダイがいるなら大型の70cmオーバー、80cmオーバーの大型マダイの可能性がある。
また、この時期の朝夕にはイサキもよくヒットする。45cmオーバーも出ることがある。ちなみにイサキの潮は尾長も出やすい潮だ。
渡船にチャレンジしよう
梅雨グレとはいっても、それは渡船で行く磯に限らずで、堤防や地磯で楽しんでいる人も多い。しかし最近は立ち入り禁止の場所が増えて、釣りづらくなっているのも事実。確かに渡船を使うと値段も高いが、駐車場に困ることもなく荷物を持った長い歩きも必要ない。
徒歩では行けない場所に行けて、見られない景色が見られる。コロナ終息のきざしが見えないなか、アウトドアへの関心が高まっている。一釣り人としては人が少ない方がいいのだが、やはり昔のにぎわいが懐かしかったりする。このメチャクチャ楽しい磯のグレ釣り、ぜひチャレンジしてみてほしい(ゴミだけは持ち帰ってね)。
<週刊つりニュース中部版 大道勝彦/TSURINEWS編>