イサキの旬は寒の時期?それとも梅雨?「旬」論争は置いておいて、今回はおいしいイサキの見分け方を、奈良県中央卸売市場の丸中水産株式会社勤務の著者が紹介。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター有吉紀朗)
イサキの漁獲について
イサキは、全国の水揚げのうち約3割が長崎県。ブランドとなっているのは五島列島北部の小値賀のイサキ。まきエサを使わずに釣り上げた400g以上のイサキを値賀咲と銘打ちブランドとなっている。
紀伊半島屈指のイサキ釣りポイント・日御碕トフでは、多くの港から船が集まりアミエビをまく。おそらくトン単位でシーズン中続く。イサキもアジもジギングで狙えるのだからまきエサなしでも釣れる。千葉など関東はまきエサの量の規制や禁止、また数釣りでもリミットがあると聞くが、紀伊半島の船ではあまり聞かない。
イサキと名の付く魚
イサキと名の付く魚にはシマイサキ、アカイサキが釣り人には知られているが、どちらも分類的にはイサキとは違う。もちろん味も本家イサキのほうが上。分類的にも味覚でもコロダイやコショウダイのほうがイサキに近い。
アカイサキは煮つけがおいしく姿形も美しい。こちらは市場でも流通し、スーパーにも並ぶことがあるが、シマイサキはほとんど見かけない。河口や波止からの投げ釣りでも釣れるシマイサキや似ている魚のコトヒキは、有害寄生虫も多いので刺し身は注意がいる。イサキの幼魚にはシマがあるのでウリボウと呼ぶ地方もあるが、これをシマイサキと混同している釣り人もいる。
イサキ釣り
イサキの群れはピラミッド型で上に大型がいる。とよく言われているがポイントによって違うようで、底のタナで良型が食うポイントもある。これが潮の加減や少し船をずらしただけで群れの構成がかわるようで、難しい。仕掛けの全長やエダスの長さ、細さも時間やポイントによってかえる。子供の船釣りデビューに好適なようで奥も深い。
関東方面はイカの短冊を付けエサにするのが多いそうだが、自分はオキアミやワーム以外使ったことがないので、一度試してみたい。ゲソの先なんか面白そうだ。
<有吉紀朗/TSURINEWSライター>