沖合に在する沖波止は魚影が濃く、人気は年々増している。ここではこれから沖波止の釣りを始めたい初心者の方に向け、役に立つ情報やアドバイスを、実釣体験も交えて綴ってみたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター伴野慶幸)
沖波止とは
外洋から打ち寄せる波を防ぎ、波浪から港湾内部の安静や津波・高潮の被害から陸域を守るために設置されたコンクリートの構築物で、海底では波止を安定させるための基礎石やブロックが周りに敷き詰められている。
潮通しがいいことから、波止の壁面や海底の基礎石などに魚貝類の幼生が寄り付き、それをエサにする魚が集まり、さらにその魚を捕食する回遊魚や大型のロックフィッシュが寄ってくるという食物連鎖が、魚影の濃さの源になっている。水深は波止際で3m~10m、基礎石を外れた沖合ではさらに深くなっている。
関西の沖波止
大阪湾を例にとっても、以下のように複数の沖波止がある。大阪湾岸は大阪府と兵庫県にまたがるが、釣り場となる主な沖波止は、次のようなエリア分けができる。
大阪府
北港・南港・堺港(夢洲、関電赤灯、新波止、セル石、宇部)
泉州・泉南(岸和田沖一文字・旧一文字、泉佐野一文字)
兵庫県※垂水以東
武庫川周辺(武庫川一文字、尼崎フェニックス)
神戸港東(神戸第6、7、8防波堤、ポートアイランド沖一文字、ミニ波止)
神戸港西(和田防波堤、和田防波堤沖新波止、ポートアイランド赤灯波止)
須磨周辺(須磨一文字、須磨沖一文字)
垂水周辺(垂水一文字)
各エリアでは、沖波止に釣り人を渡す渡船店と、釣魚に応じたエサや用品を販売する釣り具・エサ店が営業しており、その多くはホームページやフェイスブックなどの公式SNSを設けて、釣り場や釣果情報を毎日のように発信している。