千葉県富津市にある戸面原ダムでは、型物が交じりはじめなかには40cmを超す腹パンも連日浮上している。今回は今春から釣り桟橋も新たにオープンとなった同ダムを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース伊藤さとし)
戸面原ダム概況
4月16日現在、水位は70cm減。直近の釣果表を見ると、チョウチン・底釣りとも竿12~17尺で推移。4月前半は長竿が目立っていたので、確実に魚のタナは上がっている。
田畑へ水を供給する時期なので減水傾向は今後も続くが、まだまだダムに水がたっぷりあるので釣況に影響するほどではない。
ポイント
戸面原ダムのポイントを紹介しよう。
釣り桟橋
以前から常連や高齢者を中心に開放していたが、4月16日から正式に開放となった。場所はボート桟橋入口から左に進んだ先端から最初の横桟橋までの本湖面のみ。万力をつけるタル木があるので、あぐらスタイルの人なら釣り台なしで楽しめる。ただし桟橋床面にすき間があるので、小物類の落下には要注意だ。
以前から、桟橋は釣れれば型がいいと言われていたが、自身も桟橋から初めて竿を出して、それは強烈に実感した。さらに4月17日には釣り桟橋裏手の岸向きに着舟した人が43.5cmを上げている。
桟橋の陰には大型が潜んでいる。この常識は戸面原ダムにおいても、今のところは通用しているようだ。今後釣り人が増えて、エサが多く入るようになるとどう変わるのか。
なおボート桟橋と併用なので離岸・着岸時の騒音や、風による桟橋の揺れは覚悟してもらいたい。ブラックバスやヘラ釣り人が準備・片付けなどで音を出してしまってもお互いさまで、文句は言わないようにしよう。なお入釣・納竿時間、料金は舟釣りと同一。
舟釣り
川筋・上郷方面など底釣りポイントの人気が高いが、宙で釣れていないわけではない。日並みの影響を受けやすいのが、たんに宙ということだけかもしれない。
傾向として上郷方面は放流物の数釣りが主体で、本湖・前宇藤木周辺は良型地ベラが交じりやすい。この時期は魚の着き場が定まらず難しい面もあるが、探し当てれば大釣りが期待できる。
釣り方とエサ
この時期はさまざまな釣り方で狙える。釣況や好みでベストな釣りを組み立ててみよう。
底釣り
この時期のキーワードは「浅めの水深」と「カケアガリ」。これらがマッチすれば、かなりの大釣りが期待できる。
竿いっぱいで釣るなら竿は12~16尺。フラットな底はNGで、できれば深場から続く斜面の途中を狙いたい。エサはグルテンセットを主体に、活性が高ければ両ダンゴに切り替える。
セットの宙釣り
天候の急変、急激な減水、混雑による人災など低活性が予想されるのであれば、水深がたっぷりあるエリアに入釣してセットの宙釣りがいい。
その場合、タナをどうするかだが水色が濁り気味なら浅め、クリアなら深め。飛び跳ねるようなモジリなら深め、モコッと静かに抜けるようなら浅め。
朝と夕方は浅めで日中は深め、またウキ下は1mなどと管理釣り場的な発想は捨てて、さまざまな情報を駆使してタナを決めてみよう。以下はそれぞれの釣り方例。
浅ダナ:竿10~13尺、道糸0.8号、ハリスは上0.5号6~8cm、下0.4号40~50cm。ハリはバラサ上5~6号下2~3号、ウキB6~8cmパイプトップ。バラケは粒戦100㏄+粒戦細粒50㏄+水150㏄+数分放置+セット専用バラケ、セットアップ、バラケマッハ各100㏄。食わせは力玉や感嘆。
チョウチン:記述以外は浅ダナと同じ。竿10~15尺、ハリはバラサ6~7号、ウキB7~10cmの細パイプまたはPCムクトップ。バラケは粒戦細粒をとろスイミー50㏄に置き換える。
両ダンゴの宙
活性が高まったからこその選択になるので、ウキの動きが少しでも悪ければ前述のセットに切り替えるか、グルテンセットを試してみよう。この時期の両ダンゴは何につけても”軽め”がキモになるだろう。重いエサ、重い(大きい)ハリ、大き過ぎるウキでは釣果が下がってしまう。
浅ダナ:竿10~13尺、道糸0.8号、ハリス上下0.4~0.5号、ハリ上下バラサ4~5号、ウキB6~8cmのパイプトップ。
チョウチン:3面のタックル図参照。エサは浅ダナと同様に軽めのしっとりネバタッチが有効。
<週刊へらニュース伊藤さとし/TSURINEWS編>