経験談を交え、「子ども連れで行く堤防釣り入門」を紹介。今回は釣果を得やすいトリックサビキの釣り方や道具を解説する。ぜひ、思い出に残る釣行を体験してもらいたい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 青砥一生)
トリックサビキの釣り方
釣りの動作自体はとてもシンプル。下にオモリを付けて、仕掛けを張った状態でコマセをこすりつけて投入、アタリを待つだけ。オモリを底に着けた状態や宙層、水面直下など、タナをこまめに探る。
水面近くに小魚の回遊が確認できれば狙いめ。大群になって泳ぐ群れや水面直下のものがエサに反応することは少ないが、こうした魚が通ったあとは、エサに反応する魚たちがくることが多い。周囲の人の釣れ具合も参考に。
群れが寄っているならコマセなしでも構わないが、仕掛けに付けるほか、コマセを少しずつまいて魚を寄せることを心がけよう。少なくとも1時間はやってみて、まったく釣れないなら違う釣りに切り替えたほうが賢明。
動作が単純なぶん、釣果の要になるのが手返し。仕掛けを絡めることなく、チャンスタイムにいかに数を伸ばすか。利き手側にコマセをセットし、手前マツリしないように釣り座を整えることが大切。もし風が吹いているなら、風下側にコマセをセットするといい。
魚が掛かったらすぐに上げてもいいが、慣れてきたら掛けたままにして待っていると、ほかの魚が寄ってきて多点掛けになる。ヒットしたタナを覚えておいて集中して狙う。
美味しい食べ方
魚を持ち帰って美味しく頂くのも醍醐味のひとつ。
生食・酢漬け
砕氷で作った海水氷で絞めて、保冷をキープして持ち帰ろう。
生食に飽きたら酢漬けに。頭と内臓を取って塩水で洗い、全体に塩をまぶす。15分たって皮がしなっとなるくらいしっかりまぶすことで身崩れしにくい。塩を洗い流し、15分水に漬けて塩抜き。水をきって酢に漬けて1~6時間ででき上がり。6時間ほど酢に漬ければ、1週間くらいは日持ちする。
空揚げ
10cm以下が揃ったら空揚げが美味。ウロコ取りや頭、内臓の除去も不要で、ていねいに保冷されていれば内臓が破裂していない美しい姿揚げに。
ボウルに水を張って水洗いし不要なダメージを避ける。優しく扱えば扱うほど美しくできる 水洗いしたら10分ほど酒に漬け、水分を拭き軽く片栗粉を振る。水と薄力粉を合わせてトロッととした衣で揚げる。
油の温度が重要。ベストは180度。低いとサクサクに仕上がらない。「高温短時間」のイメージで。たくさん揚げるなら油の温度を計りながら行うといい。小さい魚ほど、絶対に市場流通はしないので、プライスレスなグルメといえよう。
<週刊つりニュース関東版 青砥一生/TSURINEWS編>