「山本太郎」の好釣果へのターニングポイント:チヌの乗っ込み攻略法#1

「山本太郎」の好釣果へのターニングポイント:チヌの乗っ込み攻略法#1

名手・山本太郎氏が実釣の模様を詳しく解説していく『チヌ釣り伝道師!山本太郎の好釣果へのターニングポイント』。今回は、乗っ込み期の狙いや攻め方などについて紹介しよう。

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海釣り施設 イカダ&カセ

釣り場選択が最優先

注意点はいろいろあるのだが、何にも勝るのが釣り場の選択。長年カカリ釣りをやってきて痛感しているが、一番の策はとにかく今釣れている釣り場、釣れる時に釣行することに尽きる。

至って単純ではあるのだが、この時季よくあるパターンが、「釣り場に行ったが全滅だったのに……」「先週まで好調だったのに、数日前から悪くなって……」といった後手に回ってしまうもの。

過去、私もよくやらかしてしまった失敗例なのだが、渡船店等の釣果情報だけで釣行プランを立ててしまうと、後手に回ってしまう確率は高くなる。要するに、他人の「釣った」情報で動くのではなく、自分が「情報の主役になる」を目指そう。

私が理想としているのは、的矢湾と生の浦湾の各1カ所と、他の釣り場の計3カ所くらいをホームと定め、釣果情報ではなく例年のデータをもとに3カ所をうまく回っていくこと。

「山本太郎」の好釣果へのターニングポイント:チヌの乗っ込み攻略法#1ビギナーでも良型クロダイを仕留めるチャンス(提供:週刊つりニュース中部版 編集部)

これからカカリ釣りを始めたいと思っている人、また乗っ込み期に外してしまうことが多い人は一度切り替えてみてはいかがだろう。渡船店によっては過去数年分の釣果情報を消去せず、そのまま保存しているところもある。気になる釣り場、渡船店があれば、時間があるとき「いつごろから釣れだすのか?周期のパターンは?」をチェックしてみよう。

ある釣り場で読み通り好調に釣れ始めたら早速釣行だ。だがここでも注意は必要。潮回りは小潮→中潮→大潮、また月夜、闇夜回りと約2週間周期で繰り返すが、人間にとって大したことではなくても、チヌには大きな影響を与える。

ある釣り場で好調に釣れだしても連日釣れ続くことは絶対になく、好調→ポツポツ→不調を不規則に繰り返している。その周期を読むのはたやすくないが、釣果は大きく変わるはず。

データフィッシングでレベルアップ

三重県での例年の流れとしてはザッとこんな感じだが、今季は最も寒さが厳しいはずの2月に異常気象といえる春の陽気。昨シーズンから続いた高水温等が影響したのか、早くからそこかしこで好釣果が出たり、カイズクラスが釣れ盛ったりと珍しい状況が目立つ。

紀北町の桂城湾では2~3月上旬に大型が好調だったし、生の浦湾では20~30cmのカイズが多くの釣り人を楽しませてくれている。しかもエサは生きエビであることを考えると、もはや秋なのか季節感が分からなくなる。ともあれ、このタイミングで順調に釣れてくれているのは我々にとってもうれしい限り。大いに楽しみなシーズンといえるだろう。

今回は、乗っ込みチヌの習性や行動について話したが、次回はタックル、ダンゴ、そして実釣について解説しよう。

お知らせ

4月からシマノユーチューブ公式チャンネルで「黒鯛流儀」が復活。今回は春の乗っ込みの大型クロダイ攻略と題し、三重県・志摩半島御座にある大伸丸渡船のカセで挑戦。

今まで以上にハイクオリティーな撮影アングルなど、カカリ釣りファン必見だ。

<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
大伸丸渡船
この記事は『週刊つりニュース中部版』2021年4月23日号に掲載された記事を再編集したものになります。