『メバリング』ステップアップ解説:メバルの「視線」とリグの通し方

『メバリング』ステップアップ解説:メバルの「視線」とリグの通し方

メバルは海中で斜め上向きに捕食対象を待っており、自分の視界から落ちきったものは、ほとんど食わないらしい。今回はそんなメバルの習性や釣り方などを紹介しよう。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

アバター画像
井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

×閉じる

ソルトルアー ショア

メバルの海中姿勢

各研究所や水族館、また各ライトゲームメーカーのフィールドでの観察の結果、メバルはどうやら、海中で斜め45度上を向いている姿勢でいることが多いらしい。これはデイ&ナイト、着く水深こそ違うが(デイはボトム気味、夜は表層)変わらないそうだ。

斜め45度顔(目)を上に向ける。これが、落ちてくるものに絞って捕食するというメバルの食い方に適した体勢なのだろう。メバルは一部の回遊個体を除いて遊泳力が弱い魚なので、落ちてきたものやプランクトンに狙いを絞ってものを食べるのだとも言われる。

『メバリング』ステップアップ解説:メバルの「視線」とリグの通し方メバルは斜め上を見ている?(提供:TSURINEWSライター井上海生)

そして、落ちきったもの、つまり視界から下に没したものを追いかけて食うことは、ほとんどないようだ。特に夜にその傾向が顕著だという。デイではダートさせる動きのフォール途中に食うし、また視界の下のフォールも追いかけてくることもあるようだが、それもフォールし切ると、食わない。これは「落ちきって動かないものはいない」=疑似餌と見切る頭の良さだろう。フォールし切ったところで食うのは、大体カサゴだ。

メバルの食性と関係?

メバルは昼夜、大型を除いて、根魚の中でもストラクチャーに隠れるタイプの魚ではないといわれる。しかし外敵も少なくないだろうに、表層に出てきたり、デイでもボトム上にいたりするというのは、無防備すぎるような気がするのだが・・・。

すなわち自分も危険にさらさなければ何か食べられないくらい食うのが下手なのだろうか?釣りでは一度見たものは二度と食わない賢い魚ではあるのだが、反面、こういう迂闊な性質もあるようだ。

夜、表層にメバルが浮くのは、水面が「壁」で、そこにアミやベイトフィッシュを追い詰めて食べやすいからだろう。また、羽虫など、落ちてくるものを優先的に食うため、とも思われる。あるいはメバルとは、そういう捕食のドン臭さを補うために、進化の途上で、目が発達してきた類なのだろうか……(ただの素人考えです)。

視線の上を意識しよう

ともあれ、メバルがそのような海中姿勢&捕食の習性を持っているということを頭に入れると、釣り方が絞れる。表層を釣るときも、中層を釣るときも、メバルの「視線の上」を通してやらないといけないのだ。デイ&ナイト、基本、「下」ではいけない。

『メバリング』ステップアップ解説:メバルの「視線」とリグの通し方視線の上を通す釣りを意識しよう(提供:TSURINEWSライター井上海生)

またメバルは、軽いリグなら海面についた瞬間に食う「落ちパク」がある。いわゆるファーストフォールのリアクションバイトで、リトリーブでもレンジキープでもアタらない、ほぼこのリアクションバイトだけの日もある。ド表層の落ちパク。これは、一度食ったそのジグヘッドウェイトがハマっているということなので、そのウェイトひとつで釣っていく。テンポよく小刻みに場を歩いて釣ろう。

次のページで具体的な釣り方を解説!