『アジング』2大パターン:「プランクトン」&「ベイトフィッシュ」

『アジング』2大パターン:「プランクトン」&「ベイトフィッシュ」

アジのベイトはプランクトンか小魚だといわれる。アジングでは、その群れがどちらの捕食パターンなのかを見極めて釣ることが重要だ。この二大パターンについて深く知りたい。

(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)

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井上海生

フィールドは大阪近郊。ライトゲームメイン。華奢なアジングロッドで大物を獲ることにロマンを感じます。

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プランクトンパターン

まずはプランクトンパターンから。なぜプランクトンパターンとなるかも考えてみよう。

『アジング』2大パターン:「プランクトン」&「ベイトフィッシュ」波止際に発生した泡はぜひ狙いたい(提供:TSURINEWSライター井上海生)

常夜灯下

アジングの場所として定番の常夜灯下。これはほとんどプランクトンパターンだ。常夜灯の光により、海中の植物性プランクトンが光合成し増殖する。それをアジが食べるという簡単な理屈である。

潮の先

プランクトンは一部の種を除いて、自ら動く力を持たない。潮に乗って漂う。つまり潮が行き着く先には、自然とプランクトンが滞留する。それをアジが食う。これもアジングの典型的なパターンだ。潮が流れてきて漁港周りの壁際などでクッションする場所で、プランクトンを捕食するアジが溜まる。

壁際

上述の潮が行き着く先のプランクトンパターンと似た理屈で、壁際プランクトンパターンというものがある。直接的に潮が流れてくるわけでなくても、その影響を受けて海流が起こる場所で、やはり壁際などに波がクッションして、そこにプランクトンが滞留するのだ。

「なぜかしら」

これに関しては明確な理屈はないが、釣り方から考えてプランクトンパターンだなと推察できるものがある。たとえば普通にオープンウォーターを「止め」の釣り、レンジキープ釣法でやっていると続けて食ってきて、それが一定のレンジ、範囲である場合。

これは、そこに何か(潮の噛み合いなど)があって、プランクトンパターンとなっているのだろう。「なぜかしら」と言いながらよくあることで、連日の再現性があるなら、そこはやはりアジのポイントなのだ。

ベイトフィッシュパターン

続けて、ベイトフィッシュパターンについて、その成り立ちも考えてみよう。

『アジング』2大パターン:「プランクトン」&「ベイトフィッシュ」ベイトフィッシュパターンのアジのおなか(提供:TSURINEWSライター井上海生)

マヅメ

朝夕のマヅメ時、アジはベイトフィッシュを追うことも多い。アジにとって捕食のタイミングであり、空腹状態を満たすため、しっかりと食べ応え(?)のあるベイトフィッシュを優先して食うのだろう。

稚魚

漁港周りの条件として、稚魚の姿が多い海では、ベイトフィッシュパターンとなるアジの群れがいる。稚魚はもっと小さな魚か、主にプランクトンを食べているわけだが、それをアジが捕食するという食物連鎖だ。

ファストフォール

アジが 速めのフォールに反応してくるときには、ベイトフィッシュパターンかもしれない。筆者の経験では、特に水面近くで、重めのジグヘッドで盛んにちょんちょんとアクションをつけると、食ってくる群れにたまに遭遇する。

アジは一度視界に入ったものが消えて、また視界に入ってきたものに反射的に飛びつくという習性があるらしく、これは本能みたいなものかもしれないが、やはり基本はそのような動きをするベイトフィッシュか、小エビパターンなのだろう。

常夜灯下

常夜灯下は基本的にプランクトンパターンだが、ベイトフィッシュパターンとなることもある。光合成したプランクトンを食べにベイトフィッシュが入っていればベイトフィッシュパターンになる、という単純な理屈でもないのだが、アジが食い気のときには、おそらくプランクトンよりも優先してベイトフィッシュを食うのだろう。

ライズなどで見分けられる。プランクトンパターンのライズは小さいが、ベイトフィッシュパターンのライズは大きく、また明らかに小魚を追いかけるように続く。

次のページではそれぞれのパターンの攻略法を紹介