「コマセの撒き過ぎ」でアジの活性を下げることがあるのだろうか。なお、今回は「LTアジでイワシミンチをコマセとしているとき限定」の話としてお読み頂きたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・古谷健太)
コマセは遠慮なくまき倒そう
私の持論であるが、アジは付けエサで釣るものではなく「コマセで釣るもの」と考えている。活性が高いアジの群れに遭遇し、しっかりとコマセをまき、その煙幕にハリを同調させられれば、付けエサなしでもアジは釣れる。何度か試した私の実体験で、3本バリ仕掛けの全てのハリに付けエサをつけずにコマセをまき、トリプルを達成したこともある。もちろん。付けエサは全く不要と言っているわけではなく、活性がとても高い時という特殊な状況の話である。
しかし、逆にコマセをまかずに付けエサのみで仕掛けを沈めた場合、アジが付けエサを見つけるまでに時間がかかる上に、他の方がまいているコマセに寄ってしまっている可能性が高いため、相当に効率が悪い。
アジがハリを食わない時こそ、積極的にコマセをまき、アジのスイッチを入れてやる必要性があるのだ。
コマセ効果は自分の仕掛け周辺のみ?
よく潮の流れの上下を気にして、コマセが隣の人のために流れていると考えることがあると思う。マダイやワラサといったオキアミコマセを用いる釣りではこういったこともあるかもしれない。また、根魚釣りの場合には潮上を取れるかどうかはかなり釣果への影響がある。しかし、LTアジに関してはその考えは捨てていいと思っている。
イワシミンチを海面に投げて眺めていてもらえば分かると思うが、濃い煙幕は少しの時間・距離しか維持できず、すぐに煙幕は薄くなってしまう。そして、アジはその濃い煙幕の中に突っ込んでくると考えられるため、自分のまいたコマセが他の人の仕掛けに届く時には相当薄くなっているだろう。
つまり、コマセによる濃い煙幕の効果範囲は「自分の仕掛け部分の長さ」と考えてよいはず。自分の乗っている船の下にアジを足止めするという感覚ではなく、自分のビシに周りのアジを集めるというつもりでコマセをまくといいだろう。
<古谷健太/TSURINEWS・WEBライター>