寒の時期のチヌ釣り場として人気の和歌山県「紀ノ川」。今回は、入釣の際のチェックポイント、攻略のためのワンポイントなどを紹介する。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・秦厚治朗)
紀ノ川はチヌの好釣り場
紀ノ川は、大台ヶ原を水源とし、奈良県から和歌山県内を経て紀伊水道へ注ぐ、全長136kmの一級河川だ。チヌが釣れるのは、河口から上流へ6.2km遡った地点にある紀ノ川大堰までだが、大阪方面側にあたる右岸、和歌山市内側にあたる左岸の川筋、至る所がポイントで、チヌ釣りポイントとしては超広大である。
寒の時期から春の乗っ込みシーズンまでのチヌフカセ釣りが最もポピュラーで釣り人も多いが、エサ取りの猛攻覚悟なら夏場でも十分狙える。紀州釣り、または落とし込み釣り、前打ちでも釣果が見込めるのは言うまでもない。
河口付近に居付く川チヌと、和歌山港から遡上回遊してくる銀ピカの魚体とがダブルで楽しめるのも魅力的で、寒の時期でも二ケタ釣果が珍しくなく、毎年2月から春までが紀ノ川チヌフカセ釣りのピークと言える。
チヌ釣りのポイント
次に、紀ノ川のチヌ釣りポイントを紹介しよう。
右岸
大阪方面側の紀ノ川右岸は真冬特有の北西風が強く吹いても風裏ポイントになるので、紀ノ川チヌフカセ釣りと言えば、この右岸側でサオを出す方が最も多いと思う。ただ太陽の光の加減でウキが目視しづらく円錐ウキより棒ウキの方がオススメ。棒ウキでも場所により全く見えないポイントもあり、ウキのトップを黒塗りにした逆光対策を取って釣りをされている方も多い。
一番河口付近のポイントの住友金属前は垂直ケーソン、紀ノ川大橋下のドッグランや土入川付近は川土手釣り場で、昔からの人気ポイントだ。市民スポーツ広場前は子供連れでも楽しめ、ピクニック気分も味わえる広大な安全釣り場で、チヌ釣り場の最上流になる紀ノ川大堰下は、垂直ケーソンで非常に根が荒いが安定した釣果と大型が見込める。
左岸
和歌山市内中心地側の紀ノ川左岸は、右岸に比べて人気釣り場は若干少ない。真冬特有の北西風が強く吹くと真正面からの釣りになるのも、その理由の一つかもしれない。
河口付近から紀ノ川大橋の上流までの長い距離は、護岸から張り出したバラ石での釣りになる。潮位が約100cmまではバラ石に乗って釣り可能だが、それ以上の潮位になるとバラ石が水没するので注意が必要。
それに伴い、魚の取り込みも水没バラ石で難易度が増すので、タモの柄は6m以上が望ましい。私感だが、バラ石周りで釣れたチヌは、他のポイントよりワンサイズデカイような気がする。
左岸一番人気ポイントは南海電気鉄道鉄橋の下に2カ所存在する堤防、通称Tの字堤防だ。スリット状の堤防で足場もいい上、魚が付きやすく大人気の釣り場。また左岸最上流ポイントになる、せせらぎ公園前も人気でおススメポイント!