秋の最盛期を迎えている神戸・「和田防波堤」へ2週連続で出かけた。日中のノマセ釣りは撃沈…。しかし、電気ウキ釣りで40cm前後の大サバをキャッチできた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
サバの猛攻
ウキ下を3ヒロ弱にセットし、沖向きに遠投して仕掛けを飛ばす。するとほどなくしてアタリ。しかし、タチウオ特有のジワ~ッと電気ウキが沈むアタリではなく、上下左右にウキが跳ねたり走ったりするアタリばかり。20cmまでのサバの仕業だ。
ハリ掛かりさせてもリリースするだけなので、アワセは入れずに放っておくと、エサだけしっかりかすめ取っていく。キャストを繰り返してもタチウオの気配はなく、サバの猛攻に虎の子の冷凍イワシは減るばかり。周りでも電気ウキ釣り、ワインド、アジング、ロックフィッシュ狙いと様々な釣りに挑んでいるが、目ぼしい釣果はないようだ。
強い引きに翻弄される
電気ウキ釣りは空振りかな…と半ば諦め気分でいた矢先、突然、竿がのされた。何事か…!とアタフタするも、リールのベールを起こして糸を出し、体制を立て直す。
今までとは違うツバス並みの強い引きに翻弄される。良型のサバかな…と思いつつ、どうにか手前に寄せてきたが、タチウオと違って抜き上げる魚ではない。しかし、足元も視界も悪い深夜のテトラ帯ではタモ入れもままならない。足元のテトラ際で魚がバシャついて痛恨のバラシ。逃した魚は大きいとはまさにこのことだとガックリきた。
驚きの41cm大サバ
夢よもう一度と、残り少なくなってきた冷凍イワシを付け直して挑み直すが、アタリは明らかに20cmまでのサバばかり。たまに違う雰囲気のアタリが出て、アワセを入れてみるも結局は空振り。モヤモヤ感だけが募りつつあったが、4時半頃にまたもや竿がのされた。
タチウオ仕掛けなので、ハリス切れの心配は無用だが、一方ではゴムクッションがないのでダイレクトなショックで、バラシしてしまうリスクはある。そこで、同じ轍は踏まないと、今度はドラグを緩めて、竿の角度をかえるなど、あたかもツバスが掛っているかのようなつもりで慎重なやり取りを試みた。
これが功を奏し、魚の抵抗は徐々に弱まってきた。ヘッドライトで海面を照らしながらテトラ際に寄せると、ツバス級の銀色の魚体が見えた。やはり良型のサバだった。頭がタモの方向に向いたタイミングで無事ネットイン。重量感を感じながらニンマリと波止に上げて間近で見ると驚きのサイズ。
メジャーをあてると良型どころじゃない41cm。丸々と太った大サバの姿に、笑いすら込み上げてきた。アジングの人が近寄って「これはすごいじゃないですか」と声をかけられて、ますます喜びに浸る。サバは傷みやすい魚なので、すぐに締めて血抜き、内臓処理をしてクーラーの中に入れた。
イワシ&豆サバを追釣
その後は大サバの追加はならず、夜が明けてからはウキサビキ釣りを開始した。後の本番とするノマセ釣りの活きエサとなる小アジを釣らなければならないのだが、これが不発。アタリそのものが渋く、たまに掛かるはスズメダイというウンザリするパターン。
8時頃にウルメイワシや豆アジが釣れて、お惣菜用にと細々とキープするのが関の山。わずかに釣れたウリボウと呼ばれるイサキの子を活きエサにしてノマセ釣りにも挑んだが、こちらも不発。深夜に釣れた大サバと、ウルメイワシに豆サバ少々を最終釣果として、12時の迎えの便で波止を後にした。
私の釣果は奮わなかったが、別の場所では青物の回遊があり、常連を中心にメジロやサゴシの釣果が上がっていたようだった。自宅に帰り、大サバは塩焼きに、ウルメイワシなどは煮付けにして賞味した。