Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:防寒対策は「重ね方」に注目

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:防寒対策は「重ね方」に注目

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秋も終わりに近づき、急に寒い日が増えてきました。そろそろ準備しておきたい「防寒対策(釣りウエアの選び方)」についてアドバイスをお願いします。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・近藤惣一郎)

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近藤 惣一郎

医学博士・京大卒。SOグレイスクリニック院長。脳外科・美容外科専門医。DAIWA沖釣りフィールドスタッフ。ロンリー侍ドクターとして各種メディアで活躍中。

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アウターの役割

アウターに要求されるのは、「確実な防風・撥水・防水・透湿機能」です。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:防寒対策は「重ね方」に注目アウター(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

「防寒には分厚いアウターが不可欠!」と安易に考えがちですが、アウターに要求すべきは中綿入りで分厚いことよりも、確実な防風・撥水(水をはじく)・防水(水を通さない)機能、そして透湿機能(蒸れを外に逃がす)です。

風速が1m/s増すことで、体感温度は1℃下がると言われています。つまり気温が6℃でも、海上の風速が7m/sなら、-1℃の体感温度となります。これに加え、ウエアがしぶきで濡れ、ウエアに防水機能が備わっていなければその水分が、皮膚に直接触れ、これが蒸発する際に、大量の気化熱を身体から奪い、より体感温度は低下し、危険な状態になります。

ベテランや漁師さんが愛用するポリ塩化ビニル防水生地(PVC)素材の「カッパ」は撥水・防水は確実で海水や汚れが染み込まず、手入れが簡単です。価格も比較的手頃です。ただ素材が硬めでミドラーが多くなる寒期は大きさに余裕が無いと動きにくい難点があります。

そして透湿機能に劣り、発汗対策が出来ません。暑がり、汗かきの方には少し難点があります。その点、確実な防風・撥水・防水機能、そして透湿機能を兼ね備えた素材がゴアテックスです。

暑がりな私は寒期でも、動きやすさや発汗対策、見た目のスマートさを重視して中綿が厚いアウターではなく、オールシーズン用のゴアテックス・アウターを着用し、ミドラーの厚さ・枚数で快適な環境を作り出しスタイリッシュな釣りを心がけてきました。

進化を続けるウエア

今年、「PVCであっても柔らかい素材で中綿も入り、動きやすいアウター」が発売されました。また防寒タイプの中綿入りゴアテックスアウターでも以前より中綿の素材が変化し、薄く軽く動きやすいものが発売されています。釣りウエアは年々進化しているのです。

アンダーで採用するブレスマジックは、吸水性の高い裏生地は汗を素早く吸収し、表生地へと拡散させ肌をドライに保ちます。だから汗で身体を冷やしません。それだけでなく吸湿発熱とヤシ殻の遠赤外線効果、さらに表生地と裏生地の間をボックス構造に保つことで、温まった空気をたっぷりキープ。汗をかく、アクティブなフィッシングスタイルにぴったりの防寒インナーです。

Dr.近藤惣一郎のフィッシングクリニック:防寒対策は「重ね方」に注目ブレスマジック(提供:WEBライター・近藤 惣一郎)

アンダー、ミドラー、アウターの役割を知り、正しい重ね着を行うことで、寒い冬でも、健康で楽しく安全な沖釣りが出来ます。寒い冬でも頑張りましょう!

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