いよいよ季節は秋となり、アユ釣りもシーズン終盤。今回は、そんなシーズンの締めくくりにふさわしい「大アユ」狙いのポイント選び、タックル、攻略法を紹介したい。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)
大アユの攻略法
大河川では基本的に瀬を攻める。瀬でも釣りやすい流れのアユはすぐに釣られてしまい、大アユにはなかなか出会えない。大アユはオモリを使わないとオトリが落ち着かない流れなどにいるので、大河川ではオモリを使った釣りが有効だ。
中小河川の高水時はオモリを使った引き釣りで釣れるが、大抵は泳がせ釣りがメインになる。ノーマルまたは背バリを使い、淵では脇やヒラキをじっくり攻める。そして例えば午前中に背バリで攻めた流れを、午後からオモリを付けて攻めるとまた釣れることもある。
特に長良川のような変化がある河川では、背バリで攻め切ったようで攻め切れていない流れがあり、オモリだとその流れにオトリが入って掛かる。また時合いも釣果を大きく左右するので、オトリ店などで何時ごろに掛かりだすか聞いておくと良い。
反応があるのに掛からない場合
アユ釣りをやっていて反応があるのに掛からないことが結構ある。そんなアユを掛けるパターンをいくつか紹介したい。
1.よく試されているのが待つこと。反応があった場所で待つ。時間で3~5分。大抵の場合はこれで掛かることが多い。
2.オトリを変えてみる。オトリの大きさをワンサイズ変えたり、体色が変わっていない元気なアユに変えたりする。
3.時間をおいてまた攻め直す。普段の釣りでもこの手はよく使う。午前中に反応があり掛からなかった流れを、午後からやり直すと掛かるケースは結構ある。
4.ハリを変える。3本、または4本イカリを使っていた場合、号数を大きくしたり小さくしたりする。またはイカリからチラシに変えると口掛かりで掛かることが結構ある。特に北陸の河川では効果的だ。
5.ノーマル仕掛けで泳がせる。特に渇水時はアユの警戒心が強いため、オモリや背バリを使った釣りでは見切られることがある。そんなときは、ノーマル仕掛けできれいに泳がせ直すと掛かる場合がある。
6.立ち位置を変える。追われているのに掛かり切らないときは、オトリアユが野アユのナワバリから若干離れているケースもある。そんなときは立ち位置を前や後ろ、上流や下流へとズラしただけで掛かることも。
7.オモリや背バリでしっかり止める。追いが強すぎて掛からないケースもある。そんなときはオモリや背バリを使い、オトリアユがナワバリから逃げないようにしっかり止める。アユ釣りは小技の積み重ねで釣果が伸びる釣りなのでいろいろやってみよう。
オモリを使ったマル秘テクニック
石裏を狙う際に使う誘いテクニックを紹介したい。
1.流れにもよるが、オモリは0.5~1号。オトリアユの20~30cm上にオモリを付ける。
2.石裏の白泡が切れる辺りにオトリを入れる。
3.石裏直下まで引き上げる。
4.石の上辺りにオモリがくる位置まで引き上げる。アユが石を食(は)んでいるように見せる。
5.そのまま引いているとオトリが弱るので、2~3回引き上げたら(2)の位置に戻して同じことを繰り返す。