8月10日、神奈川県葉山の秀吉丸から「沖の五目」釣りへ出かけた。大型魚や高級魚をしっかりと狙って釣らせてくれるのが特徴の釣物で、南方域の珍しい魚たちと対面することができた。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・灰野広武)
秀吉丸で「沖のコマセ五目」
釣友と、秀吉丸(ひできちまる)の「沖のコマセ五目」へ行ってきた。この釣物、7月末で一旦終了したが、相模湾のコマセマグロ・カツオの不調で再開したようだ。
この船宿は、時期や海況によってターゲットや釣るエリアを柔軟に変えるのが特徴。「乗船した釣り人に徹底的に楽しんでもらいたい」という船長の想いが詰まっており、釣り方のレクチャーを含めた船上のマイクパフォーマンスは、海の中の状況を釣り人にしっかりイメージさせてくれる秀逸さ。当日は、前半は沖のポイントでイサキを中心に五目釣りを行い、後半は近場のポイントでアマダイを狙うリレー船となった。
タックルと仕掛け
受付時にオキアミブロックを購入し、これをコマセに使用し、状態が良いものをつけエサとして利用する。沖が荒れている場合は近場のみになるが、この日は天候に恵まれたので1時間半ほどかけてポイントへ向かった。
タックルは7:3調子のライトゲームロッドに、PEライン3.0号を300mほど巻いた電動リール。仕掛けは1.5~2mmのクッションゴムを1m、ハリス4~5号の4.5m3本針吹き流しを使用した。
ビシは80号を使用。持っていない場合は船宿でレンタル可能だ。コマセ五目は自分のタイミングで仕掛けを投入する場合が多いが、秀吉丸は一斉投入となる。船長から準備の合図があるので、オキアミを針につけ船べりに並べすぐに入れられるようにしておこう。
「沖のコマセ五目」釣り方
沖のコマセ五目というと、まきエサを撒いて待つだけの「のんびりフィッシング」というイメージが強いかもしれない。しかし、秀吉丸の「沖の五目」はもっと戦略的だ。天候やポイントによって様々ではあるが、当日の具体的な釣り方を紹介しよう。
1.コマセは撒き過ぎない
コマセは魚を寄せるのではなくカモフラージュの為なので少量にする。入れすぎるとサバが寄ってきてしまうので注意が必要だ。エサ取りの状況によっては「コマセを一切ビシに入れないで投入」という指示が出ることもある。
2.全員同時に仕掛けを投入
潮のスピードによりけりだが、沖のポイントは速い潮が流れていることが多い。この場合、仕掛けをバラバラに投入するとオマツリが多発してしまう。
そのため、船長の合図で同時に仕掛けを投入する。遅れてしまった場合、その流しはお休みとなる。また、巻き上げるタイミングは自由なことが多いが、流しの最中に巻き上げたら再投入はできないので、できるだけ多点掛けを狙うようにしよう。
3.投入は必ずサミングしながら
投入の合図があったらクッションゴムを掴みながらまずビシを入れ、その後仕掛けが絡んだりつけエサが外れないようゆっくり入れていく。潮が速いポイントを狙うので隣とオマツリをしないよう適度にサミングを行おう。
4.指示ダナを守る
タナの指示は海面からの場合と、海底からの場合がある。ただ、多いのは前者。カウンター付きのリールでも、ラインの色でしっかり合わせるようにしよう。