嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法

嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法

釣り人を悩ませる「海の嫌われ者」アカエイ。嫌いになるのは簡単だが、その前に一回食べてみよう。今回はアカエイを釣り上げた後の処置、持ち帰った後の調理法を紹介。

(アイキャッチ画像提供:WEBライター・楢崎人生)

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楢﨑 人生

廃人、42歳厄年、獅子座A型。趣味はヘラ浮子作り。泣かれる身内もないけれど、死ぬのは嫌でございます。

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目次

アカエイ釣りの便利グッズ

アカエイは投げ釣りやルアー釣りで狙うことが一般的。まず初めに、釣行時に持参すると便利なアイテムを紹介しよう。

1. クーラーボックス

アカエイは釣り上げた後に時間が経過するとアンモニア臭が発生する。加熱処理すれば臭みが出る事は無いが、よく冷やしておくのも有効な対処法。冷やせば常温で放置するよりも鮮度が保たれ、臭みの発生を遅らせる事ができる。

2. 尾を切断する道具

釣り上げた後にまずやる必要があるのが毒針のある尾の切断だ。尾の先を踏んでナイフで根元からすっぱりと切断できる方もいるようだが、安全第一とする方はは山芋掘り用のスコップやシャベルを持参する事をお勧めする。アカエイの攻撃範囲より遠い場所から尾を切断することができる、リーチが長いアイテムが良い。

嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法リーチの長いアイテムを使用(提供:WEBライター・楢崎人生)

3. ヒレを切り取る小型のナイフ

軟骨魚類であるアカエイは小型のナイフで十分に解体できる。魚の厚みが10cm以上あってもナイフの刃渡りは10cm未満で問題ない。

4. 大きめのビニール袋

アカエイは体表に強いぬめりがある。釣り場でぬめりを取ることができない場合は、ビニール袋に入れてからクーラーボックスに入れることをお勧めする。ビニール袋は口をよく縛り、氷の下に入れておこう。

釣り場でのアカエイの下処理

食べる為に持ち帰るなら、釣り場で処理できる事はできるだけ釣り場で処理してしまおう。アカエイは血と内臓が多く廃棄する部分が多い魚。時間が経つとアンモニア臭を放つという欠点もあり、食べる部分のみを持ち帰る事をお勧めする。

1.尾を切断

毒針のある尾を切断。尾を切断してしまえば目の後ろにある噴水孔に親指と人差し指を入れて持ち運べるようになる。

2.ナイフで〆る

背面にある目の間にナイフを入れて〆る。この状態で水につけて血抜きをすると良い。

3.ヒレをカット

ナイフで左右のヒレをカットする。アカエイは軟骨魚で、骨が軟らかいので簡単に切れる。

嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法ヒレの切り身(提供:WEBライター・楢崎人生)

4.肝を摘出

肝を持ち帰りたい場合は腹側の排出孔から刃を入れ、内臓をより分けて肝を取り出す。

嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法アカエイの排出孔(提供:WEBライター・楢崎人生)

5.不要部分を処理

不要部分は陸に放置せず海に返す。その際、毒針は絶対に人間が立ち込める場所以外に廃棄する事。アカエイが死後、濡れていても乾燥していても毒が無くなることはない。毒針の処理だけは徹底しよう。

6.解体場所の清掃

エイの解体で汚れた場所は、水でしっかり洗い流そう。そのままにしておくと悪臭の原因にもなる。

帰宅後に行うアカエイの下処理方法

次にアカエイの下処理方法を解説しよう。

ぬめりをとる

持ち帰ったエイは塩をふんだんに降り掛け、金たわしでこすってぬめりをとる。

皮を剥ぐ

次にヒレの皮を剥いでいく。アカエイ調理の最難関は皮を剥ぐ作業だ。刺身は当然だが、煮付けや揚げ物をするにあたっても皮の有無で食感が変わってくる。面倒でもやっておいて損はない。

事前にヒレの外側を1cm程切り落としておくと表裏の皮が分断されて皮が剥がしやすくなる。他魚種と同様に皮と肉の間に刃を入れてそのまま引っ張って剥ぐだけなのだが、アカエイはなかなか素直に剥がれてくれない。肉側と皮側をキッチンペーパーなどでしっかりと押さえて力いっぱい剥いでいくしかない。

嫌われ者の「アカエイ」は実は美味 釣り場で行うべき6つの下処理法アカエイの皮剝がしのコツ(提供:WEBライター・楢崎人生)

策としては肉厚である事を利用し、皮を肉ごと切り落とす。または刺身にする場所以外は皮付きの状態で調理する等がある。新鮮であるほど皮は剥がしにくいので、剥がしにくい皮は鮮度の証だと思って前向きに作業を進めよう。

また廃棄した部位からもアンモニア臭が立つので生ゴミの処理には細心の注意を払う様に。あとは調理目的に適したサイズに切り落としていく。肉の分厚い部分は煮物、ヒレ側の薄い部分は揚げ物、等々。

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