夕マヅメを狙って和田防沖防波堤に渡提。落とし込みでチヌを狙ってきた。コブダイにラインを切られることもあったが、何とか本命を仕留めることができたので、その模様をお届けする。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
チヌ45cmキャッチ成功
アタリがあっても釣り上げることができないカンダイ。この海にチヌはいないのか?疑心暗鬼に陥りそうになるが、足元の海面に目をやると、潮が満ちてきて程よく動いている。しかも流れの向きは、壁面にまともにぶつかる「当て潮」。過去の記憶から、この状況は釣れるコンディションのはずだ。自分の経験を信じ、仕掛けをリセットして、少し大きめでツヤのあるイ貝を選んで1枚掛けにして再開する。
10分ほど経った時、海面から1ヒロ半で目印仕掛けにふわっとイトふけが出た。聞きアワセを入れると、モゾっとした感触が伝わった。ここで鋭くアワせると、グンと乗った。カンダイの乱暴な引きとは違う感触に、今度こそチヌを掛けたと確信。上げ潮・当て潮がついに味方したと心躍る。
こうなれば後は魚を慎重に浮かすのみ。ロッドワークで慎重にやりとりし、海面まで上げてきたのは鮮やかな銀色の魚体。バラシを恐れつつ、海面で空気を吸わせてみたが、動きが止まらない。パワフルな相手に手こずらされたが、最後はしっかりとタモ入れに成功。苦労して手にした獲物は、至極のチヌ45cmだった。
ゴールデンタイムの到来を感じたが、迎え便の時間を考えて、後ろ髪を引かれる思いで納竿とした。慌ただしく獲物をしめて、血抜きと内臓処理を施して、夕方5時の迎えの便に乗り込んだ。
和田防から引き揚げてきた同船者の中には、よく見かける常連たちもいて、マスク姿で中アジの数釣りの釣果を喜び合っていた。私も数こそ1匹だったが、狙い通りに釣った価値ある獲物を手にして、充実した釣行となった。
帰宅後、チヌはバターソテーと煮つけで賞味し、家族で自然の恵みを堪能した。
この夏注目のターゲット
私が今回、新波止で夕マヅメのチヌを狙っていた最中に、対岸の和田防では内向きに居並んで、夕マヅメにウキサビキでアジを狙う複数の釣り人たちの姿が目に留まった。
夏の和田防や新波止では、落とし込みや前打ちでチヌ、半夜釣りでは根魚が定番の釣り物だが、今年は夏の早朝や夕マヅメに、遠投のウキサビキで良型のアジが狙えるかもしれない。河内渡船のホームページなどで、情報をこまめにチェックしてみる価値はありそうだ。
<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>