6月4日は休暇をとって神戸・第7防波堤へ釣行してきた。当日はチヌ(クロダイ)を狙った落とし込み釣りを楽しみ、46cmと41cmの本命を仕留めることができたのでリポートしたい。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・伴野慶幸)
早朝に幸先よくチヌ46cm
他の釣り人達は夜中も釣りを続けていたが不発。一通り準備したらすることがない私はしばし仮眠し、夜明けから落とし込み釣りをスタート。まずは岩ガニを横掛けにして赤灯台周り、続いて東向きに進みながら沖向きの壁面ぎりぎりを探り歩く。
時期的に深場は捨てて、海面から6mぐらいの中層までをゆっくりとエサを落としていくが、アタリがない。目先をかえようとエサをイ貝の房掛けにかえて再スタート。このエサ変更が功を奏した。波止の直線部分、歩をしばらく進めた所でサオ先にカツッとした感触が伝わった。
少し様子を見てから仕掛けを上げると、房掛けしたイ貝の端が潰されていた。これでこの日の当たりエサはイ貝と判明。エサを付け直し、アタリのあった箇所付近を丁寧に探ると、サオ先にクッとした感触が伝わった。一呼吸置くと引き込みが始まったので大きくアワせるとヒット!
魚の強い引きがダイレクトに伝わってくるが、イトは出さずにサオのパワーと操作で耐えながら徐々に浮かせにかかる。海面に姿を見せた魚体は大型のチヌ。最後の抵抗も抵抗もかわし、海面で空気を吸わせて魚の動きを止めてから落ち着いてタモ入れ。時刻は6時前、46cmの見事な獲物を早々と手中にできた。近くのルアーマンから驚きの表情で祝福を受けた。
潮が動かず大苦戦
獲物をストリンガーに掛けてから釣りを続行。幸先いいスタートだったが、当日は中潮で4時半ごろの満潮から11時過ぎまでの間は下げ潮一方と、条件は徐々に悪くなっていく。その後一度あった食い上げアタリを空振りした後は、潮が動かず大苦戦。
好ポイントと期待を持って臨んだカーブでも反応はなく、内向きにフィールドを転じても不発で、時間だけが刻々と過ぎて行った。
周りのルアーマンたちも、粘り強くキャスティングを繰り返す人、タコ釣りに転じる人、諦めモードの人と様々だったが、ジグサビキで小サバと遊ぶのが精いっぱいで、誰も釣れていない。
海底で41cmの居付きを追加
迎えの便まで残り1時間となった10時前、干潮間際で落とし込み釣りとしては望み薄の時間帯ではあったが、ようやく潮が動き出し、沖向きの壁面がほどよく波気立ってきた。過去の記憶を呼び起こすと、釣れそうな雰囲気にはなってきた。
諦めきれない。そこでもう一度、波止の形状に変化のある沖向きカーブに的を絞り、タナも海底まで下げてラストチャンスに挑んだ。3.9mのサオで海底10mあまりまで落とし込むのは、完全な形では無理。そこで、7防ならではの海面との高さの差を使って、サオ先でイトふけを調整しながら落とし込んでいく技を試みた。
7防の壁面は所々で段ずれしていて、特にカーブの壁面は変化に富んでおり、そこを中心に攻めていく。するとしばらくして、知らないうちに貝の房の一部がちぎられていたことに気がついた。目印やイトの落ち方からすると、どうやら海底での反応だったと判断し、海底付近に的を絞って続行することにした。
カーブの1/3ぐらいの箇所で、ついに明確なアタリ。海底近くでスッとイトふけが引き込まれ、サオ先にわずかにエサを触った感覚が伝わった。サオ先を操作してわずかにテンションをかけてみると、エサをかじっている感覚をはっきりととらえた。
ここで大きくアワせるとヒット。引きが強い。海底でのヒットだったので、海面まで浮かせるのは一苦労。慎重にやりとりし、ようやく海面に浮かせた魚体は良型。貴重な獲物を逃すまいと、1匹目と同じようなパターンで無事タモ入れに成功。魚体は居付きのチヌなのか黄色っぽくくすんで見えたが、41cmの良型を追加できた喜びのほうが上回った。
これを機に納竿。自力で釣った感が得られた2匹の釣果を手に、11時の迎えの便で波止を後にした。
回遊魚は最沖の波止が有利
帰りの船内でも全員がマスクを着用し、船着き場に下船した後は、船長としばし談笑。その中で、ミニ波止では3人に1人が獲物を手にしており、72cmのメジロを釣り上げたルアーマンが大物賞だったという話を聞いた。連日の釣果情報でも、大半はポートアイランド沖波止とミニ波止での釣果で、回遊魚は最沖の波止が有利のようだ。
逆に今回の私のようなチヌ狙いや、タコ釣り、サビキ釣りの場合は、内湾の第6、7、8防波堤のほうが釣りやすい。釣況は潮回りや時期により変化するので、松村渡船ではホームページで釣果情報などを事前に確認し、釣り場の詳細な情報は当日の乗船場で相談してほしいとのことだった。
<伴野慶幸/TSURINEWS・WEBライター>