国土交通省港湾局が指定した「釣り文化振興モデル港」。まだ年数は浅いですが、釣り人だけでなく地域振興にも関係する取り組みなんです。その内容と今後の展望についてご紹介します。
(アイキャッチ画像提供:photoAC)
今後の展望
今後、釣り文化振興モデル港はどのような広がりを見せるのでしょうか。
二次募集により指定港数が増加
令和元年に指定された13港に加え、現在二次募集が開始されています。複数港が追加指定される予定で、取り組みも全国各地に広がる見込みです。
訪日旅客の釣り参加
日本は周囲を海に囲まれ、釣りをする上で恵まれた環境を持っています。その特徴を活かし、将来的に釣り文化振興モデル港も観光客の誘致に一役買う可能性もあるでしょう。
国土交通省によると、観光や釣り文化の振興に取り組む港湾を「みなとフィッシングパーク(仮称)」として重点的に支援、訪日クルーズ旅客の釣り参加を促進していくようです。(引用:『国土交通省「既存の港湾施設を活用した日本の釣り文化の振興」』)
魚食の普及
近年では魚食離れが進んでいる日本。1人1年当たりの魚介類の消費量は、平成13年の40.2kgをピークに平成28年には24.6kgまで減少しています。
魚食離れ問題解決のきっかけとして釣り文化振興モデル港が活用されるかもしれません。実際に、水産庁協力の下、地元漁業協同組合等が推進する魚食普及の取り組みとの連携も視野に入れているそうです。具体的な取り組みの例としては、料理教室までをセットにしたイベントの開催などが考えられます。
釣り文化振興モデル港の中で魚を釣るだけではなく、美味しく食べるところまで体験できるのは大きな価値と言えるのではないでしょうか。
将来的に地方活性化や日本の魚食文化にまで波及していくかもしれない釣り文化振興モデル港。今後の動きに注目してみてはいかがでしょうか。
<田口/TSURINEWS編集部>