自宅生活をちょっと楽しく:見た目が逆さの『サカサクラゲ』飼育方法

自宅生活をちょっと楽しく:見た目が逆さの『サカサクラゲ』飼育方法

自宅生活をちょっと楽しくしてみませんか?今回は、普通のクラゲと見た目が逆さの『サカサクラゲ』の飼育方法を解説します。意外と簡単なので、ぜひチャレンジしてみて下さい。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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サカサクラゲって知ってる?

クラゲと言えばプカプカと水の中を気持ちよさそうに泳いでいるイメージが強いと思います。

しかし、今回ご紹介するサカサクラゲは文字通り、上下反対、逆さまになって生活をしているクラゲです。触手を上に傘のほうを下にして水底に沈んでおり、傘が平らで少しへこんでいるため、水底や水槽のガラス面などに吸盤のようにくっついているのが特徴です。

パッと見、イソギンチャクのように見えますが、ちゃんと傘を使って泳いだり、触手を使ってエサとなるプランクトンを集めたりする姿を見ることができます。

クラゲなのに光合成?

一般的なクラゲは水中を漂うプランクトンを触手に絡めることで捕食しますが、サカサクラゲは必要な栄養の大部分を体内に共生させている褐虫藻(かっちゅうそう)の光合成に頼って生きています。

褐虫藻が太陽光を浴びて光合成をして、余った栄養分をサカサクラゲに与えることでお互いに共生しています。

自宅生活をちょっと楽しく:見た目が逆さの『サカサクラゲ』飼育方法光合成でエネルギーを得る(提供:PhotoAC)

しかし、褐虫藻の光合成によって作り出された栄養分だけでは栄養が偏ってしまうので、不足したタンパク質などはプランクトンを食べることで補っています。

サカサクラゲは植物のような動物のような少し変わった食事を行う生き物なのです。

逆さまな理由

サカサクラゲが逆さまになって生活を送るのにはもちろん理由があります。

体内に共生させている褐虫藻はサカサクラゲの足の部分に多く存在するため、彼らが効率よく光合成を出来るように、逆さになっていると言われてます。

また、自然界のサカサクラゲは褐虫藻が効率よく光合成を行えるように、陽の光が良く届く水深の浅い場所に生息しています。

日焼けをする?

人間が日焼けすると茶色くなるのと同じように、サカサクラゲもたくさんの太陽光を浴びると褐虫藻が多く繁殖するため褐色になります。

反対に太陽光が少ないと全体的に青色や白色に変化していきます。

しかし、褐虫藻がいなくても死ぬわけではなく、その場合は、自力で動物性プランクトンを補食して生きていくことができます。

飼うにはどうすればいいか

サカサクラゲを飼ってみたい!そう思った人はどうすればいいのでしょうか?

サカサクラゲは温暖な地域に生息しているため、日本では九州以南の暖かい海でしか捕獲することができないと言われています。ですので、本州の人はなかなか捕獲して飼うのは難しいでしょう。

しかし、落ち込むことはありません。

ネットショップでも比較的安価、おおよそ1匹1,500円前後で購入することができます。購入すると決心がついた人は是非調べてみて下さい。

サカサクラゲ飼育の注意点

サカサクラゲの飼育方法を紹介する前に1つだけ注意点があります。

一般的にサカサクラゲはあまり泳がず、水槽の底や側面に張り付いているため、他のクラゲのように水流を作る必要が無いと言われています。そのため、 フィルターのない「瓶」で飼育できるクラゲとして知られていましたが、実はこれは大きな間違いです。

確かに特殊な機材などは必要とはしませんが、「瓶」のような閉塞的な環境では水温の変化や水質悪化が激しいため、適した環境とは言えません。最悪の場合、2週間ほどでその多くは死んでしまうでしょう。

簡単に飼育できるとは言っても、最低限のろ過機能、一定量以上の水量を確保することが最低条件だと言えます。

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