現代ではフカセ釣りのオモリと言えばガン玉やジンタンと呼ばれる、基本的に球形が主流。しかし、ウキの中には「小」や「中」と表記されている物もある。実はこれ、割りビシと呼ばれるフットボール型のオモリ表記である事が多いのだが、ちょっと分かりにくい。そこで、今回はライトなウキ釣りで使われるガン玉と割りビシについて整理してみたい。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村計吾)
ガン玉&ジンタンの表記
グレやチヌのフカセ釣りで使用する、円錐ウキなどはほぼ全国的にガン玉、ジンタン表示だろう。全国共通でフカセ釣り師には分かりやすくオモリの使い方を説明できるので非常に楽ちんだ。
ガン玉は「○B」という表記で、ジンタンは「G○」と表記されている。大きさの違いで言えば、ガン玉はBが最小、数字が大きくなるほど重くなる。ガン玉のBの1段階軽いオモリからがジンタンとなり、ジンタンの最大はG1である。つまり、G1の次に重いオモリがガン玉Bとなる。ジンタンの場合は数値がGに続く数値が大きくなるほど、軽くなる。
ジンタンに関しては、単にG1とかG2と言った表記、呼び方をしたり、ジンタン1号、2号と言う表記もある。この場合、頭に「ジンタン」と言う文言が付いていなければ、いわゆる1号のオモリと間違いやすいので注意が必要だ。
ガン玉&ジンタンの重さ
では、ガン玉とジンタンの実際の重さはどうなっているのだろうか。これは、ネットで検索をするとすぐに出てくるのだが、3B~G3をピックアップして紹介してみると・・・
3B:1g
2B:0.8g
B:0.55g
G1:0.45g
G2:0.35g
G3:0.25gである。
話はそれるが、このピックアップ表を見て気付く事がある。「2B=B×2個」ではないと言う事だ。2Bは0.8gであるのに対してBは0.55gなので、2個合わせると1.1gとなる。2B負荷のウキに、Bを2個付けるとオモリが重くてウキが沈んでしまう事になる。
割りビシとは
割りビシはかなり古くから使われているオモリの種類で、現在でも電気ウキや一部のウキの適正オモリの重さを表示するのに使われている。
ガン玉と違うのはまずはその形である。ガン玉やジンタンが球形なのに対して、割りビシは楕円形をしている。形としてはそのくらいの違いだが、大きな違いは重さの表記方法だ。
割りビシには極小、小小、小、中、大、大大、特大と言った独特の表示方法がある。そして、これはどの大きさも、きっちりとはガン玉やジンタンには対応していない。
割りビシの重さ
割りビシの重さを紹介しておくと・・・
極小:0.2g
小小:0.25g
小:0.4g
中:0.75g
大:0.9g
大大:1.35g
特大:2.1g
となる。
ガン玉と割りビシのそれぞれの重さが少しずつズレている事が分かる。ピッタリ適合するのは、ジンタン3号(G3)と割りビシ小小くらいだ。つまりはまったく規格が違うオモリなので、ピッタリと当てはまるのが偶然と言える。
割りビシ表示のウキ
フカセ釣りに使用される円錐ウキのオモリ負荷表示と言えばガン玉、ジンタンの表示が主流だ。ただ、中には一般的に広く使われているウキにも、割りビシ表示のウキがある。それがリチウム電池を使う電気ウキ。
古くから使われているアイテムでもあり、現在も発売されている電気ウキの中には、「小」や「中」と言ったオモリ負荷表示のものも多い。ガン玉の表示方法に慣れている現代の入門者にとってみれば、「小」って何?となるのは当然だ。
電気ウキにガン玉を使う
ガン玉のセットは持っているけれど、電気ウキを使おうと思ったら、適合するガン玉の大きさが書かれていない・・・。前述のように規格が違うのだから当然である。
と言う訳で、ここは多少の狂いはあるかもしれないが、近い号数のオモリを使うしかない。「小」表記(0.4g)のウキに合うのは、G2(0.35g)のオモリを使用する。もう少し適合オモリに近づけるなら、その差0.05gを埋めるために、それに近いオモリを足す。G8なら重さは0.07gなので、0.02gのオーバーとなるが、そこまで厳密に使用する必要はないだろう。
覚えておきたいのは「小」表示のウキにはジンタン2号、「大」表示のウキならガン玉2Bか3Bと言った、だいたいのイメージで良いだろう。
<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>