3月8日(日)、東京湾深川木場の吉野屋から、ルアーでマゴチを狙った。寒く冷たい雨が降り、極寒のなかでの厳しい釣りだったが、テクニックを駆使して価値のある一尾を手にすることができた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 伏見洋和)
東京湾でルアーマゴチ
連日暖かい日が続いていたが、釣行当日は雨で、とても寒く冷たい雨が降り、日中でも気温は10度以下。急な冷え込みで「活性はどうだろうか」と、不安と期待を胸に出船を待つ。冷たい雨のなか、エサ釣りも数人集まっていて、この釣りの人気がうかがえる。
出船前、船長と話をすると「例年よりも海水温が2~3度高く、狙う水深はまだ少し深いがアタリはそこそこある」とのこと。
当日のルアーマゴチタックル
定刻に出船。1時間ほどで釣り場に到着。釣り場の水温は15度。例年この時期には11~13度なので驚きだ。海中の春は少し早く訪れているらしい。
この釣りとしてはやや深い水深20mで開始。より繊細に攻めることができるスピニングタックルを選択。
早春の甲殻類パターンに併せてルアーを選択。ワームカラーはナチュラル系。この日のようなローライトには、オレンジ系も有効。
ルアーマゴチのアクション
開始からしばらくすると、船中が騒がしくなる。水温が例年より高いため、サイマキを使ったエサ釣りで何尾か釣れたようだ。
この時期は産卵を意識して1尾のメスに対して何尾ものオスが集まり一カ所に魚が集中する(諸説あり)ことが多いので気合が入る。
まずはキャストしてボトム(底)を取ってズル引き。何投か繰り返すと待望のヒット。しかしショートバイトが多く、なかなか食い込まない。
その後、船長の判断で移動し、水深13mで再開。この場所もズル引きを試す。ズル引きのメリットは「ゆっくり底を探れること」と「ルアーが底で砂煙を上げてアピールする」という2点。しかし、じゃれつくようなアタリばかりで食い込まない。「まだ水温が低くルアーを追ってくる魚はいないのだろうか」と試行錯誤が続く。
気分転換にアクションをアレンジ。メゴチやキスが小刻みに動くイメージのボトムバンプと、エビなどの甲殻類が天敵から逃げるために跳ね上がってゆっくり沈むのをイメージしたリフト&フォールを組み合わせる。
リフト&フォールdで50cm超え
両方試していくとリフト&フォールで、抑え込むような強いアタリ。しっかりイトフケを取って力強くアワせる。ジグヘッドのマゴチ用に設計されたフックが上アゴ中央を貫き50cmオーバーの本命がネットイン。
ズル引きで横方向に動かし続けるよりリフトで縦方向に誘い、フォールでバイトを誘う方がこの日は合っていたようだ。極寒のなか、厳しい釣りだったがテクニックを駆使して価値のある一尾を手にすることができた。