【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州

【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州

日本は四方を海に囲まれた島国であり、季節や場所によってスーパーに並ぶ魚介類も様々。冬は産卵や寒さに備えて脂が乗り太った美味しいサカナがたくさんいます。今回は、なかでも2月に旬を迎える西日本のサカナを紹介します。

(アイキャッチ画像作成:TSURINEWS編集部)

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2月の関西地方の旬『ハタハタ』

ハタハタといえば秋田県を想像する人も多いかもしれませんが、兵庫県の但馬(たじま)でも、常に全国1位、2位とトップクラスの水揚げが行われています。

もともとは加工品として取り扱われていましたが、近年では鮮魚の流通量もかなり増えてきています。

また、ハタハタは魚醤の原材料としても有名で、但馬では魚醤の製造も盛んに行われています。

【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州これがハタハタ(出典:PhotoAC)

代表的な食べ方

ハタハタの食べ方といえば、「一夜干し」が非常に有名です。

鮮度の落ちるスピードが早いため、都内では生食で食べることはまず不可能ですが、産地の但馬ではお刺身でも食べられています。

ハタハタの身は非常に柔らかく、口に入れると甘くしっとりとした脂が口いっぱいに広がります。

ここでしか食べられないお刺身をぜひお見逃しなく!

2月の中国・四国地方の旬『アマダイ』

身がほのかに甘いことから、その名がついたといわれるアマダイ。

日本で漁獲されるアマダイは、シロアマダイ、アカアマダイ、キアマダの3種類が挙げられます。

中でも山口県では、アカアマダイの漁獲がその大半を占めています。

【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州これがアカアマダイ(出典:PhotoAC)

代表的な食べ方

身の甘さはどんな料理でも楽しめますが、鱗をつけたまま油で揚げる「松笠揚げ」がアマダイの代表的な食べ方でしょう。

サクサクとした鱗の食感と、ふわふわの白身の甘さが口の中で楽しめます。

また、数日間、熟成させたアマダイも絶品です。元から甘いアマダイが数日間熟成されることのより、信じられないほど甘く濃厚な味わいに変化します。

この熟成させたアマダイのお刺身を食べれば、もしかすると、お刺身の概念が覆ってしまうかもしれません。

2月の九州地方の旬『養殖クロマグロ』

クロマグロといえば、青森県の大間が有名かとお思いますが、これは天然物のクロマグロで。クロマグロの養殖の本場は九州の長崎県にあります。

長崎県はリアス式海岸を持つため、入り組んだ地形が養殖に非常に適しています。また長崎県の養殖海域は国内の他の地域よりも海水温が低く、マグロの成長に時間がかかってはしまいますが、その反面、身がよく締まり、脂がきめ細かくなるのが特徴です。

引き上げから、血抜き、締め、出荷までがマニュアルで徹底管理されているため、どこの地域よりも品質にこだわっているのもポイントです。

代表的な食べ方

食べ方はやはりお刺身がオススメです。私たちが普段食べているものは、水揚げから一度冷凍されており、旨味が若干失われてしまっていますが、長崎では水揚げされたばかりのマグロを食べられます。

普段食べているマグロとは身の水々しさがまったく違うため、口に入れた瞬間驚くこと間違いなしでしょう。

新鮮な本マグロが食べられるのは長崎県を除くと、日本でも見つけることが難しいでしょう。新鮮な水揚げ直後のクロマグロのお刺身が楽しめるのは、産地だからこその特権とも言えるでしょう。

【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州本マグロは赤くみずみずしい(出典:PhotoAC)

2月の沖縄地方の旬『アーサ』

「アーサ」と聞いて、ピンと来る人は少ないのではないでしょうか?

その正体は緑色をした海藻で、和名を「ヒトエグサ」といいます。イメージ的には味噌汁の具材で有名な「アオサ」のようなものです。分類学的には違う種ですが、そう遠くない近縁種です。

植物繊維が豊富で、カルシウム、カロチンなどを多く含むため長寿の秘訣とも言われています。

2月が収穫のピークになり、アーサが繁殖した海岸は緑一色に染まります。

【西日本編】2月に旬を迎える海の幸4選 クロマグロ養殖と言えば九州見た目はアオサとうり2つ(出典:PhotoAC)

代表的な食べ方

本場の沖縄では、アーサはお豆腐と一緒にお吸い物にいれて食べるのが一般的です。また、アーサの味をしっかりと楽しむことができるのが「てんぷら」です。

かき揚げにしたアーサの天ぷらにほんのちょっとだけ塩をつけて食べれば、口の中はまさに沖縄の海の香りに早変わり。

爽やかな磯の香りと、海藻ならではのシャキシャキとした歯ごたえを楽しむことができます。

<近藤 俊/TSURINEWS・サカナ研究所>