本格的な冬の足音が近づくと、伊勢湾は青物狙いのジギングで騒がしくなる。今年は高水温で開幕が遅れ気味だったが、ここにきてようやくエンジンがかかってきた様子。気難しい伊勢湾の青物、今回はさらに難易度の高いシャローフラットでのジギングゲームを楽しんできた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 編集部)
隆盛丸にて青物ジギング
11月25日の午前5時30分、まだ真っ暗ななか愛知県蒲郡市西浦漁港へ到着。ほどなくして続々と車が入ってきて、あっという間に駐車場はいっぱいになった。
平日にもかかわらず青物開幕の報を聞きつけたジギングファンが集い、この日お世話になる隆盛丸は9人の乗合となった。
シャローに集う青物を狙う
タックルを積み終えて、早々に船は岸壁を離れポイントへ。毎年のことだが、秋に伊勢湾や三河湾の奥に入っていたベイトの群れが、水温の低下とともに下ってきて湾口に集結する。
そのベイトに着いた青物が、11月中盤から一気に釣れだすのが例年のパターン。その青物が序盤に集結するのが、湾口に近いシャローエリアなのだ。
だがシャローだけに船のプレッシャーがきつく、警戒心の高い青物が相手となる。水面までジグを追い回すようなことはなく、底付近にへばり着くように回遊する。したがってじっくりボトム付近を集中的に攻めることが釣果につながるのだ。
スロー系ジグでボトムを攻める
最近ではスロー系のジグで、ボトム付近を漂わせるようにフォールを繰り返す釣りが有効。ドテラ流しの船からなるべくジグを離して、じっくりボトムを攻めるには理にかなったメソッドといえるだろう。
ハマチはポツポツヒット
まず船は水深20mラインへ。鳥がちらほら海面付近を舞い、時折ボイルらしき波紋も見える。牧原船長によればハマチらしい。
まずは肩慣らしと、それぞれジグを投入すると船中でハマチがヒット。入れ食いでもなくそれなりに難しいハマチだが、ポーズとフォールを折り混ぜたアクションで、流すたびにポツポツヒットが続く。
だがトモの三田さんが大苦戦。なぜかヒットに恵まれず、ようやくハマチを手にした時はそろそろ大物狙いに…という時間だった。
ボトム付近をフォールで食わす
そして9時半、船は小移動し少し深めの水深25mラインへ。ここからボトム一辺倒の攻めだ。
風があまりない状況だったので、ジグをアンダーハンドでフルキャスト。着底したら短いストロークで5回ほどシャクり、再びボトムへ落とす。
今の青物は上げている途中で食うことはあまりなく、この再フォール中に食ってくることが多い。フォール中は気を抜かず、ラインの動きや手元に伝わる感覚に集中し、気難しい青物のバイトを見逃さないようにしたい。
時合い到来で船中ワラサ続々!
ほどなくしてプチ時合い到来。最初にミヨシでヒット。ブリに近いワラサだ。さらに三田さんも続いてワラサゲット。ミヨシでもトモでも単発ながらヒットが続く。
連鎖はないが、スローで狙っていた人の中には1人で3匹キャッチの人も。終わってみれば、バラシやショートバイトもあったが、船中ワラサ9匹、ハマチ38匹の釣果。
シーズン序盤としては、まずまずの成績といえるだろう。ベイトの動向次第だが、今後青物は本格化する見込み。伊勢湾特有のムラはあるものの、爆釣Xデーをまたいでさらににぎやかになるだろう。今回ブリは出なかったが、年末にかかれば大型も高確率で狙える。開幕が遅れた分、今後が楽しみだ。
<週刊つりニュース中部版 編集部/TSURINEWS編>