11月23日と24日の両日、愛媛県宇和島市の日振島にて、第7回マルキユーM‐1カップ全国グレ釣り選手権大会の決勝大会が開催された。白熱の戦いをレポート。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・中西)
マルキユーM‐1カップグレ
第7回マルキユーM‐1カップ全国グレ釣り選手権大会には、全国各地の予選(予選総参加延べ人数1480人)から勝ち上がった18人、昨年度のシード選手3人、MFG枠代表選手6人の総勢27人が集結し、その釣技を競った。
1回戦&2回戦
23日に行われた1回戦の競技規定は、グレのサイズ規定なし、1ラウンドごとに9匹以内を検量し、計3ラウンドで合計27匹以内の総重量を競うというもの。AからGまでは1ブロック3人、HからJまでは2人での対戦となった。
2回戦は1時間の釣り座交代で、2時間の試合時間。前後半合わせてグレ9匹の総重量で釣果を競い合った。磯によりムラはあったようだが、どの磯でも釣果が上がり、結果、松元優也選手(シード)、小松和伸選手(四国地区)、谷脇英二郎選手(関西地区)、中村政行選手(四国地区)、牧順也選手(関西地区)の5人が勝ち上がり、ここにワイルドカードを引いた北村憲一選手(シード)が翌日の準決勝へコマを進めた。
準決勝
24日の準決勝は、2回戦と同じルールで、中村選手と小松選手が「ビーチ2番」で、松元選手と谷脇選手が「明海1番」で、北村選手と牧選手が「才蔵の奥の奥」で熱戦。中村選手と谷脇選手、そして北村選手が決勝に勝ち上がった。
決勝戦
決勝戦は3時間で、釣り座は1時間毎に交代。規定サイズはなしで、グレ9匹までの総重量で釣果を競い合った。舞台となったのは、「日振の19番」。日振島本島のすぐ北にある沖の島の西端に位置する磯で、釣り座は西向きに3カ所設定された。試合前のジャンケンで勝った中村選手は左を選択。次いで谷脇選手が中央に入り、北村選手は一番右でサオを出すこととなった。
下り坂の天気予報で、まだ雨は降っていないが遠くの島はかすみ、遠雷が聞こえるなか、10時に釣り開始。大会参加者全員が見守る中、最初にサオを曲げたのは中村さん。足元近くで掛けた1匹目は大きくはなかったが、早掛けの権利を得た。そして、この後ポンポンと同型のグレを連発する。
続いて、隣が連続してサオを曲げる中、集中して自分の釣りを続けていた谷脇選手もサオを曲げ、コッパながら1匹目を取り込んだ。そして、これを機にポツポツとサオが曲がりだす。ただ、ほどなくイサギが回ってきて、この状況も30分は続かなかった。
開始から早い段階でグレを仕留めた中村、谷脇両選手とは対照的に、北村選手はじっくり海を観察して、仕掛けの入れどころを吟味しているような印象を受けるややスローな釣り。
最初の1匹を仕留めたのは開始から30分ほど経過していたが、仕留めたのは明らかにほかの選手より型のいいグレであった。そして、そんなグレをもう1匹追加する。
雷のため45分で試合終了
ポツポツ降り出した雨が次第に強まり、いよいよ雷が近づいてきたため、ここで第一ラウンドのみで試合を終了する判断がなされた。試合終了までもう20分ほど、3人の集中力が一層高まるのが感じられた。
そんな時、開始早々に3連発したものの、その後釣果の止まっていた中村選手がサオを曲げた。気持ちのいいサオの曲がりをみせたのは、30cm超の良型グレ。
この1匹で流れがかわり、勝敗の行方も分からなくなったのだが、近くで雷が鳴りだしたため、ここで試合終了の判断。帰港して港で検量となった。
初出場の中村選手が優勝
結果は、谷脇選手が3匹605g、北村選手が2匹880g、中村選手が4匹980gで、中村選手が初出場のM-1カップで優勝を成し遂げた。
表彰式で中村選手は、「足元狙いで1投目からコッパながらグレが釣れましたが、その後足元はエサ取りまみれになってしまいました。あちこち探りましたが答えを出せないでいると、ふらふらしていた潮が動き出す気配が出たので、タナを浅くして沖の潮目を狙ったところ、型のいいのが出ました。」と当日の釣りを振り返ってくれた。
<中西/TSURINEWS関西編集部>