秋といえば美味しい食べ物が楽しみなシーズン。そこで今回は、管理釣り場や渓流釣りの人気ターゲット『ニジマス』を使って、一手間を加えた『スモークサーモン』を作ってみた。作り方と下処理方法も紹介。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・杉本隼一)
釣りターゲットとしてのニジマス
管理釣り場や渓流釣りで人気のターゲットであるニジマス。小型の塩焼きサイズであれば、釣り未経験者やお子さんでも簡単に釣る事ができる。
お手軽に釣りが楽しめるニジマスだが、大型になると60cmを超える事もあり、その強烈な引きとパワーでアングラーを翻弄する。また小型でもギュンギュンと引き、派手にジャンプもするので、初心者からベテランまで楽しませてくれる魚だ。
食材としてのニジマス
小さなものは、塩焼きやムニエルなどで美味しく、ふわふわとした身を味わう事ができる。特に、バーベキューやキャンプで食べるニジマスの塩焼きの味は、格別だろう。
大型のニジマスは、「トラウトサーモン」と呼ばれ、食用として需要が高く、養殖が盛んに行われている。スーパーの鮮魚コーナーで売られている事も多い比較的身近な魚と言えるだろう。また、市販の弁当に入っている鮭の切り身にもトラウトサーモンが多用されている。
釣り場での下処理と持ち帰り方
渓流では、キャッチアンドリリースなどのルールが定められている釣り場も多く、なかなか持ち帰るのは難しい事がある。しかし、管理釣り場では、キープして持ち帰る事ができる場所も多く存在する。
またバーベキューや下処理用に調理スペースが設置されている場合は、しっかり下処理をして持ち帰るようにしよう。
下処理の方法だが、まずは、エラの付け根をナイフや包丁で切り、血抜きをする。血が抜けたら肛門からエラまで刃を入れて内臓とエラを取り除く。この時、エラを掴んで内臓側に引っ張ると、エラと内臓は繋がっているので一緒に綺麗に取る事ができる。
また持ち帰る際は、クーラーボックスに氷や保冷剤を入れて魚を冷やすが、このとき魚が直接氷や保冷剤に触れないようビニール袋や新聞紙等に入れる事で、氷焼けを防ぐ事ができる。
自宅での下処理法(スモークサーモン用)
ウロコを落とし、3枚におろす
ウロコをしっかりと取り除き、3枚におろす。ニジマスは表面にヌメリがあるので、手が滑ってケガをしないように注意しよう。
血合い骨を抜く
3枚におろしたら、腹骨を取り除き、血合い骨を骨抜きで丁寧に取り除く。血合い骨を取り除けば、皮を引き柵の完成。後はスモーカー(燻製器)に入る適当な大きさに切る。
スモークサーモンのレシピ
ここからいよいよ調理編を紹介。
【材料】
・ニジマスの柵 2~3柵
☆ソミュール液
・★塩 ニジマスの重量の4%
・★砂糖 塩の半量
・★ブラックペッパー 少量
・★ハーブ類(今回は、ローレルを使用 2~3枚)
・★水 200cc
・白ワイン(無ければ料理酒) 50cc
手順
1.鍋に★(塩、砂糖、ハーブ、水)を入れてひと煮立ちさせて火を止め、冷ます。
2.★を入れたソミュール液を冷まし、白ワインを加えれば完成。
3.チャック袋などに、ニジマスの柵とソミュール液を入れて、半日から1日冷蔵庫で寝かせる。
4.半日から1日寝かせたら、ニジマスを取りだし、水洗いして余分な塩分を洗い流す。
5.表面の水分を拭き取り、ニジマスの表面が乾くまで冷蔵庫で乾燥させる。気温の低い冬場なら屋外で乾かしても良い。
6.スモークチップに火をつけて、70~80度にした燻製器で1時間温燻する。
7.身が飴色になればOK。スモークが終わったらすぐに食べてもいいが、出来れば1時間から1日冷蔵庫で寝かせるとさらに美味しさが増す。また食べる前に軽く炙っても美味しくなるだろう。