伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュ系エサの宙釣り:第5回】

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュ系エサの宙釣り:第5回】

伊藤さとしのプライムフィッシング。テーマは「マッシュ系エサの宙釣り」。この釣りで多く見られる場面は大型釣り。とくにダム湖などの大型狙いでは、なくてはならない釣り方だ。今回は8月9日(金)に行われた、千葉県君津市にある亀山湖での実釣リベンジ取材の模様をお届けしよう。

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(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

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ヘラブナ釣り 淡水の釣り

今回は49cmの実績がある亀山湖へ

前回の実釣記で紹介したとおり、片倉ダムでは出舟者全員がオデコで終わってしまった。降り続く雨がいけなかったのか何なのか。

そこでリベンジ取材は梅雨明けに行った。気分を変えて、場所も伊藤が勝手知ったる亀山湖。ここでは今年の6月に49cm台まで釣り上げた実績がある。

情報では8月3日に同湖で開催された花火大会前までは好調に釣れていた。しかし以降は日増しに活性が下がり、取材日直前に至っては型を見るのがやっとの状況。それでもアタリだけでも見られればと連日猛暑続きの8月9日(金)に2回目の実釣取材を行った。

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュ系エサの宙釣り:第5回】ボートハウス松下から出船(提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

5時30分、ボートハウス松下から出舟。水位は満水からマイナス90cm。梅雨明け以降、まとまった雨がなく、しかも水田用に放水しているので一日で10cmずつ水位は下がっている。おそらく当日も水位は下がり続けるだろう。

ボートハウス松下の店主は、「減水中は食い渋ることが多いよね」と話していた。またある常連は、花火大会以降の1週間程度は魚がアタリを出さなくなるとも言っていた。減水と花火、ダブルパンチを食らって同湖の魚は口を閉ざしてしまったのだろうか。

まずはモジリを探す

「とにかくモジリを探そう。モジリがある所なら、たとえ可能性は薄くともエサを打っていられるからね」予備バッテリーを1つ積み込み、下流域全域を見て回るつもりでエレキを駆使して湖面を進む伊藤。

まずは川面台、トンネル下、サッタ下を通り川筋の笹川まで上る。途中にモジリはないが水色は悪くない。逆に笹川内は水が赤っぽく、しかもモジリもゼロなので釣れる気がしない。

亀山1と2号橋が架かる島周辺をグルリと回ると、1号橋側の水路で散発だがモジリが見られた。しかも島側に着舟すれば午前中いっぱいは日陰で釣りができる。遠方も見てみたい気持ちはあったが、日陰の魅力に負けて着舟した。

当日のタックル

垂れ下がった複数の木の枝を束ねて、それを舳先に結んでの3点止め。左横には亀山・片倉を得意とする大型フリークの富永氏が並ぶ。同氏が迷わず21尺竿を継いだので伊藤も同じく閃光Pの21尺竿を出し、マッシュ系両ダンゴのチョウチン釣りで狙う。タックルとエサは下図。

伊藤さとしのプライムフィッシング【マッシュ系エサの宙釣り:第5回】タックル図(提供:週刊へらニュース 伊藤さとし)

ウロコがスレ掛かり

7時にエサ打ち開始。そこから2時間はノーピク。業を煮やした富永氏が竿を24尺に替えると、何度がウキが動いたが空振り。そしてヘラのウロコがスレてきた。そこで、すぐに竿を長くしたが反応はゼロ。しかしその後は同氏のウキも動かなくなり、魚の泳層がどこなのか皆目見当が付かなくなった。

試しに18尺竿に替えるもウキは動かず、そのままの竿でタナ2~3本も試してみたがブルーギルどころかワタカのアタリも出ない。それなのに周囲では相変わらずモジリが時どき出ている。正直、どうしていいか分からない。大バリ大エサ仕様ではウキが動かせないのかと、セッティングを弱めてみるも効果なし。結局誰も型を見ることなく、15時に納竿した。

舟宿に戻ってオデコの報告をすると店主が「減水が止まってから出直してきたほうがいいよ」とアドバイスをくれた。放水が止まる予定は8月20日ごろらしい。

次回からは「宙釣りのトロ巻きセット」です。

【マッシュ系エサの宙釣り:第1回】を読む

【マッシュ系エサの宙釣り:第2回】を読む

【マッシュ系エサの宙釣り:第3回】を読む

【マッシュ系エサの宙釣り:第4回】を読む

<週刊へらニュース 伊藤さとし/TSURINEWS編>

▼この釣り場について
亀山湖
出船場所:ボートハウス松下
この記事は『週刊へらニュース』2019年8月30日号に掲載された記事を再編集したものになります。