何回もキャストをしてやっときたヒット。でもせっかく念願の魚を掛けたのに、魚がバレた時のショックは計りしれない。今回は、ルアーフィッシング初心者によくある代表的な4つのバラす理由とその対策を紹介していきます。
1,魚とのやり取り
先ず釣り初心者が気にかけるべきことが、魚とのやりとり。ちょっとしたことを意識するだけで、せっかく掛けた魚をバラす(魚がハリから外れる)ことを軽減させる事ができるはず。
やり取りが理由のバラシ
魚を掛けたらラインにテンションを掛け、なるべく糸ふけが出ないようにする。 ラインテンションが抜けると、フックが魚の口から外れ易くなる。
またシーバスのように、エラ洗い(ルアーを外そうと水面にジャンプすること)する場合はロッドを下げて魚をいなし、ジャンプさせないようにしよう。
後はテトラ等、障害物など有る場合は、テトラへ魚が向かわない様、ロッドワークで安全な場所へ誘導するのが良い。魚の進行方向とは逆に軽くちょんちょんと引っ張ることで、魚が向きを変えることがある。ただリールを巻きすぎると魚が抵抗し、走るので注意が必要。
テトラに入られると、ライン(糸)がスれてラインブレイク(糸が切れること)の原因にも繋がる。また釣り人の中ではよく化けられたと言うが、水草やストラクチャー(障害物)に入られることで針が外れてしまう。掛かっているのはゴミ(水草や流木)だけなんて悲しいことも。
対処法
魚が水面でエラ洗いやジャンプする場合は、ロッドを下げて出来るだけ魚が飛ばない様に抑え込もう。 ラインがたるんできたら、ロッドを立ててラインテンションを保つようにする。 また初心者で一番多いのが、魚を早く釣り上げようと思い焦ってしまう事。
強引に魚を寄せ、抜き上げようとしてしまう。ハリ掛かりが浅かったり、無理なやり取りをしてラインブレイクをしてバレてしまうことがよくある。まずは魚の動きを良く見て、気持ちを落ち着かせるのも大事なことだ。
2,リールのドラグ設定
そもそもドラグとは、大物が掛かったときに、魚の強い引きい対して、ライン(糸)を送り出すシステムを指す。他にも魚が急に走った時、ラインを出さないと瞬間的な負荷に耐えれず、ラインブレイク(糸がきれてしまうこと)する恐れがあるため、それを防ぐ為の役目である。
ドラグ調整が理由のバラシ
初心者の方は、よくドラグ調整ができていない事が多い。強すぎると、ロッド(竿)のしなりだけでは耐えきれず、ラインブレイクしてしまう。はたまた弱すぎると、ライン出て行き過ぎハリ掛かりが浅くなりバレ(魚がハリから外れること)てしまうことに繋がる。
このようにドラグ調整は、特にルアーフィッシングには必要不可欠になる。
リールの番手、種類、フィールド、狙う魚種で変わってくるので一概には言えないが、ライン強度の3分の1から4分の1ぐらいが基本とされている。
一般的には、手で強くリーダーを引っ張りラインが少し出るぐらいに設定することが基本。勿論、狙う魚種で設定は変える必要があるが、極端な大物を狙う時以外であれば基本で十分。
対処法
青物やメーター級のシーバスなどの大物を狙いに行く前など、ドラグミスは対処しておきたいものです。そんな時一度、例えば3kgのバケツやオモリ等を釣ってみると良いかもしれませ。そこで、ドラグを緩めたり締めたりして3キロの感覚を覚えておくと後々便利。
違う方法として、後は、手にリーダーを巻きつけ引っ張ってみる。ここでも3kgの感覚を覚える事が可能。 この感覚を掴んでおけば、大幅なドラグ設定ミスはなくなるはずです。
ここでの注意点として、ライトゲームロッドなど柔らかいロッドでバケツを釣ることはおすすめしません。手で少し引張ってラインが出る程度に調整して、釣り場で魚を掛けてもバレるようなら多少強めたり弱めたり微調整をすることをおすすめします。
3,ラインの結び方(ノット)
ソルトのルアーフィッシングで有ればほぼPEラインを使用する事が多い。 PEラインの先にはショックリーダーを結ぶ必要がある。
結び方が理由のバラシ
PEラインはフロロやナイロンに比べ引っ張り強度は強いが摩擦に弱い。障害物に擦れて切れるのを防ぐ為に、ショックリーダーをつける。
リーダーを結んでいないと、口切れや根ズレなどの理由でバラシは連発するだろう。
また、PEラインとショックリーダーを編み込む結び方で結合する必要がある。そのPEラインとリーダーを結ぶノットが甘ければ、結び目からすっぽ抜ける事がある。 だが、コツを覚えれば難しくはない。
対処法
やはり、強度があり安心があるのはFGノットだろう。 動画サイトなどで、やり方がアップされているので それらを見ながらマスターしていくと良いと思う。
ボビンを使用するのであればPRノットは最強だ。 個人的にPRノットは一番おススメしたいノットである。
FGノットでもPRノットでも、編み込み時に1回の編み込みを入念にしっかり行う事。 終端処理もきっちりする事で、強度のあるノットが完成する。 初心者が最初にぶつかる壁だが、回数をこなせば簡単に出来るようになるので、心配は無用である。
リーダもチェック
魚の歯や根ズレなどでリーダーやラインが傷んでいることもしばしば。大物がかかった時、そこからプツンといこともある。ラインはこまめにチェックしよう。指ですっとなでザラザラの場合は、勿体無くてもダメージを受けたところを切り結び直そう。特に釣った後はチェックは必須。
4,フック(針)の重要性
フックは非常に重要な物である。フックが無ければ魚は掛からない。
フックが理由のバラシ
せっかく魚を掛けてもフックが曲がっていたり、錆びていたり、針先が丸くなっていたりすると針掛かりは悪くなる。
このような状態で魚がヒットしても、針先が貫通しないため、バラシが増える。
対処法
見分ける方法だが、親指の爪などにひっかけ、滑るようならばハリの交換時期。
特に魚を沢山掛けたり、根掛り等した場合は直ぐにフックを要確認。フックシャープナーで研いだり、フックを新品と交換する事で、釣果に違いが出てくるはずだ。 小さな事だが、そこを気にする事で、まだ見ぬ大物への距離が近づく。
最後にはなるが、釣りは奥が深く大自然と一体になれる素晴らしい趣味である。 だからこそ、釣り場は大切にしたいし、マナーを守って安全に釣りを楽しんでいきたい。
<落合 浩大/TSURINEWS・WEBライター>