3月26日、二上山(奈良・葛城市)の麓にあるヘラブナ管理釣り場・当麻池へ行ってみた。最近気温の高い日が続いたので、ヘラブナの活性も上がって来ているのではと思ったからである。
当麻池の概要
水温が上がるとヘラブナたちも恋の季節。この当麻池のヘラブナたちも恋人探しに躍起になって、食べることさえ忘れてしまうほど。そのため、きれいだった池の水も、この時期だけは濃い濁り。ヘラブナも保護色に変貌するらしく、釣れたヘラブナのほとんどは白に近い薄茶色になっている。
さて、この釣り場だが、周囲を山々に囲まれていて、春にはウグイスなど小鳥たちの歌声が聞こえてくるなど、ほのぼのとした釣りが楽しめるのも特徴だ。
また、この池には数羽のカイツブリが住みついていて、池の小魚を捕まえては雛を呼ぶ。雛たちは大喜びで駆けっこしてくるので、微笑ましい行動に釣り人は心を癒しているのである。
池の水は二上山から染み出す水が入っていて、雪の多い年は、雪が雪崩のように池に侵入したりすることもあり、稀なことだが池の半分でしか釣りできないことも過去にあった。
だが、春ともなると、西側にあるサクラの木によって一帯がピンク色に染まるため、一見の価値がある。
当日の仕掛けとエサ
今回の釣行は曇り気味の空模様だったが、時々お日様が顔を出していた。また、気温は申し分なしだったが、水温はやや低めでヘラブナの活性は低調だった。
しかし、朝早くから釣り始めた人たちは、底釣りや宙釣りで20匹前後の釣果。私が釣り場に着いたころから急にアタリが遠くなってきたらしい。
この日使った仕掛けは、釣り始めはサオ15尺、ミチイト1号、ハリス0.5号、ハリはプロスト(金)4号、長さは50cmと42cmで底釣り。
エサは一景シリーズからソフトグルテンを使用。バラケは水深があるから荒麩バラケ200㏄+粘りのダンゴ50㏄。
ウキ動かず・・
打ち込み開始は午前10時前。中桟橋の中央辺りの南向きだったが、この方向ならウキはきれいに見えるが、北向きだと向かいの家や木が池面に映って見づらいのだ。
だけど、いくら待ってもアタリが出ない。なんでもいいからウキを動かしてほしいと、手を合わせて祈るが、ウキが動くのはエサが落ちた時だけだった。
納竿間際に!
昼食を早めに済ませて、サオを12尺にして宙釣りで狙ってみる。これも1時間半頑張ったが、ジャミらしい大きなアタリが2回だけ。
嫌な予感がしてきたので、サオはそのままで再び底釣りに変更、エサを底餌クロレラ50㏄+強力グルテン20㏄に変更。バラケは荒麩バラケ100㏄+底麩ダンゴ50㏄にして待つスタイルで挑む。
これがよかったのか、突然きれいなアタリが出てサオを立てた。ヘラブナの手応えはこんなに強烈だったのかと思うほどにサオは大きく曲がって、強めに引いても上がってこない。
やっとタモに収まったのは36cmだった。不思議なくらいなかなか釣れなかったのに、終了間際に「帰るぞ」とテレパシーを飛ばしたらサオが曲がったのは驚きだ。
<森宮清釣/TSURINEWS・WEBライター>