タコエギの登場でその人気は加熱するばかりの明石の船タコ釣り。昨シーズンは釣果が振るわなかったようだが、今年は今のところまずまずの滑り出しとなっている。6月10日、今年もいよいよシーズン本番に突入した明石の丸松乗合船に、アルファタックルフィールドスタッフの和田勝也さんと出かけた。
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS編集部・中西)
明石のタコ釣り
タコといえば明石、明石といえばタコを連想するほど、両者は切っても切れない関係となっているが、これはひとえに明石のマダコのおいしさゆえ。潮の速い海域で育った明石ダコは足が太く、ブリブリの歯ごたえと噛めば染み出す旨味で食通をうならせている。そんなマダコを好きなだけ釣れるのが明石の遊漁船だ。
マダコは昔から一定の人気があり、シーズンになれば旬の釣り物として狙われていたターゲットであるが、タコエギの登場で状況は一変した。タコのアタリを掛けて釣るゲーム性が人気を呼び、超人気ターゲットに躍り出たのだ。
この最高の食味と高いゲーム性で、土日は予約でいっぱい。老舗の人気店は平日も満船になるほどの人気ぶりである。また、昨今のコロナによる釣りブームも手伝い、新規参入の船宿も散見されるほどである。まだ未体験の方はぜひ一度試していただきたい。
釣行当日の状況
6月10日は中潮で満潮が5時29分、干潮が11時39分。天気は晴れで風は南より2~3m/s。波はあるが決して高くはなく、釣りやすい日に恵まれた。
今年の釣況としては、不調だった去年と比べ冬の水温が低かったにもかかわらず開幕の5月からまずまずの滑り出しを見せており、キロアップを交えて数釣りが楽しめている状況。前日も丸松乗合船でタコ釣りをしていたという和田さん、やや小ぶりながらいい人で20匹超の釣果が出ていたそうだ。
当日の釣行動画
30mの深場でマダコ連発
出船して航走すること約20分。最初のポイントは鹿の瀬の東端に位置する水深10m前後のポイント。船長の合図で一斉に投入となったが、船中ポツリ……といった感じであまり反応はよくなく、すぐに深場の30mラインに移動となった。
こちらは開始間もなく船中あちこちでサオが曲がり、300gそこそこの新子サイズが上がりだした。少しエギをキャストして探っていた和田さんの海人185もほどなくアタリを捉えたようで、サオ先が押さえこまれている様子。「小さそう」といいながらタコが乗るまで十分送り込みアワせると、フッキングが決まりサオの胴がタコの重みを乗せてしなる。一気に抜き上げたのはかわいい新子サイズだった。
竿は海人餌木タコ
今回和田さんが持ち込んだ竿は、アルファタックルの海人餌木タコ185とアルファソニック餌木タコ180の二本。まずはスタンダードモデルともいえる海人餌木タコ185をチョイスした。
この竿はエギタコ黎明期から和田さんが開発に携わっているモデルで、キロアップの巨ダコを底から引きはがすのに十分なバットパワーはもちろん、波気のある日でもオモリを浮き上がらせない柔軟なグラスソリッドの穂先を搭載しており、エギタコ釣りのだいご味をしっかり味わえる仕様となっている。
「185」と「165」
今回持ち込んだのは2モデルあるうちの長い方の185で、多少波のある日でも揺れを吸収しつつタコの乗りを引き出すことが可能。一方、キャストして広範囲を探る場合には、取り回しのいい海人餌木タコ165というさらに短いモデルがオススメ。