「海が死んでいる」といわれる、1月からの大阪湾沿岸。筆者はライトゲームアングラーだが、確かに今期はかなり厳しい。今期は今期はと毎年言っている気がするが、実際年々難しくなっているような気もする。冬の釣り物メバルの活性がいつ回復してくるのか、考えたい。
(アイキャッチ画像提供:TSURINEWSライター井上海生)
難しい中盤の厳冬期
この冬のメバリングは、1月くらいから始まった中盤のプレッシャーが高い。「これまでにないほどの寒波」という毎年くる寒波がやってきて、一気に水温が落ちた。確か先週13℃から今週10℃というウィークがあったはずだ。こんなものは1ヶ月の水温の推移である。
そんな海水温のド下げで、メバルもさすがに凍えてか、工夫のない釣りには食ってこなくなった。1gの前後のキワの巻き、ストラクチャーのコースを通す、プラグでオープンの地形変化を探る、など、もろもろの常套手段が通用しない。今は表層の「止め」でしか食ってこない。ほとんどキャストもせず、キワにリグを落とし、夜の凍てつく寒風に耐えながらアタリを待つ釣りは、釣りというより宗教的な行(ぎょう)である。
そんな辛い辛いメバリングがいつまで続くのか。活性がいつ回復するのか?
昨年の釣果から、筆者自身の見通しを述べたい。
実は魚そのものはいる
――とその前に。メバルという魚そのものはいる。1時間やれば、まあ1尾くらいはまだなんとかなる。カサゴが混じるが、別にそれでもいい。魚がいないと思ってはいけない。今の時期だって釣りにはなる。
ボトムを狙えばカサゴになる。この時期のカサゴはびっくりするくらいデカい。食味もいいので、メバルがだめならカサゴゲームに切りかえるのもアリではないだろうか。夏に遊んだライトロックタックルを持ってきてメバルメイン・カサゴサブもいい。
大阪湾近郊の昨年の釣行を振り返る
さて、昨年はいつからメバルの活性が回復したのか?2021年の私のスマホの魚の写真集によると、3月29日にまあまあ数を釣っている。型もそんなに悪くなかったようだ。
昨年はそんなに寒くない冬だった。だからもしかすると早めに海水温が戻ったのかもしれない。しかし海水温に相関しないような年とかその時期のパターンがあるもので、確か2019年は2月までアジがかなり釣れ、メバルだってめちゃくちゃ釣れた。今年もどこかで急にカタにハマる可能性がある。しかし、海に通い続けるモチベーションが保てないほど、今年の朝晩の気温差は大きなものがあるのだが。
まあ、やはり3月だろうか。3月頭くらいから釣り始めると、どこかで群れが乗ってきそうだ。私もそれまでは、こんなご時世でもこれまであまり自粛していなかった釣りを、寒いのでちょっと自粛気味にしたい。