年間を通してさまざまなターゲットを狙える遠州灘のサーフゲーム。一年の締めくくりとなるラストフィッシュを狙い、12月下旬に釣行してきた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版APC・高木 孝)
遠州灘でサーフゲーム
冬型の気圧配置の日が多くなり、北西風が強く吹く日も多くなってきた師走。情報では、愛知県と静岡県の県境はワラサの回遊があり、多くのアングラーが並んでいるが、その他のエリアは単発的な釣果がある程度で、西に向かうほどアングラーが少ないと聞いていた。
2020年の最後の釣行ということもあり、ノーフィッシュ釣行は避けたいが、開放感ある釣りを楽しもうと西に向かい午前6時30分の夜明けから愛知縁田原市南部のサーフでキャストを開始した。
ベイトはカタクチイワシ
釣果情報の少ないエリアのため、見渡す限り10人ほどのアングラーという状況だが、カモメや鵜(う)の姿も確認できたため、ベイトフィッシュはいそうだ。
ミノーやシンキングペンシル、ワームなどをローテーションしていると、鳥に追われたカタクチイワシがサーフに打ち上がった。カモメが舞いカタクチイワシが打ち上がる光景を前に、チャンス到来と広範囲を探り歩きながらキャストを繰り返す。だが全く反応を得られず、他のアングラーもキャッチする姿を見ることはできないまま、干潮となる8時すぎには鳥の姿はなくなってしまった。
朝マヅメのチャンスタイムから干潮潮止まりのタイミングにキャッチすることができず、スマホで風の予報を確認しながら移動しようかと考えていると、毎日散歩している地元の人が通りかかった。「おはようございます」とあいさつすると、「前日も鳥とベイトフィッシュはたくさんいたが、ヒラメやブリは釣れていないよ。数日前は釣れていたけどね」と貴重な話を聞くことができた。
上げ潮狙いワラサ手中
そこで干潮からの上げ潮が効くタイミングも粘ってみることにした。ヒラメに期待して、ウエートがあるルアーでボトムを丹念に探ったが、反応はない。
1時間が経過したところで、遠くのアングラーにヒットしている姿を見えた。回遊魚が回っているのかもしれないと、ルアーをスローに誘えるビーチウォーカーウェッジ95に替えた2投目、表層を誘うファストリトリーブに待望のアタリが出た。
ヒット直後から縦横無尽に走り回る引きで、良いサイズの青物だと確信。無理に引っ張ると怒って抵抗するため、優しく寄せてくると波間にワラサの姿が確認できた。
足元のカケアガリを越えるタイミングを見誤ってしまったが、ロッドのパワーで砂浜にずり上げたのは、70cmに満たないもののベイトフィッシュをたくさん食べているのであろうグッドコンディションの魚だった。
回遊のタイミングで連続ヒットを期待したが、すでに後の祭りでその後は誰のロッドも曲がることはなく時合い終了となった。