急に大きな波が押し寄せて、何とか身一つで難を逃れたが釣り座のタモとまきエサを入れたバッカンは水の中……なんて経験ありませんか?今回はそんなときに道具紛失の確率を下げることができる道具のカスタム法を紹介します。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・妹尾隆)
磯釣りでの波による道具ロスト
私は和歌山県の中~南紀をメインフィールドに、年間を通して磯釣り(フカセ釣り)を楽しんでおります。渡船で沖磯に渡してもらいグレ(メジナ)を狙うのですが、釣り座の足元にまきエサのバッカンを置くと、どうしてもタモは少し離れた、手を伸ばせば届くところに置くことになるシチュエーションが多いです。
北西風が吹き荒れる寒の時期、波やウネリのある日など、波が足元を洗いヒヤッとすることも多いと思いです。そして、私も数回まきエサのバッカンやタモを流された経験があります。しかも、バッカンやタモって、悲しいかな沈んでしまいます。有名メーカーのタモは6~7万円を超えるものも多く、私は半年で2本流されたこともあります。
タモを水没から救え
これは私の釣り人生死活問題でもありますので、どうしたものかと考え、まずは尻手ロープを使ってみました。ですが、尻手ロープはかなり邪魔になり、すぐに外してしまいました。そこで海に落ちても浮くタモができないものかと試行錯誤してみました。
最初にやったのは、タモ枠にフローターを付ける試み。残念ながらこれだと風のある時に結構抵抗を受けるのと、畳んだ時にかさばるので失敗に終わりました。
柄に浮く素材を巻いてみた
次にやってみたのが柄の部分を水に浮く素材で巻くという試みです。
材量として、ネオプレン素材の厚さ3.5mm、幅100mm、長さ1100mmとラバーチューブ(熱をかけると収縮する保護材)直径40mm、長さ500mmを2つ購入しました 。
まずは柄にネオプレンを巻いてテープで仮止めします。その後上からラバーチューブを被せて熱をかけ、チューブを収縮させれば完成です。
早速これで浮くのかお風呂で試してみたところ、ゆっくりですが沈んでいきました。もう少し浮力を足さないとダメなようです。
柄の先端の空気が抜けないように
そこで思いついたのが、柄の一番先(細い)部分の上下に詰め物をして中の空気を抜けないようにすることです。この部分だとタモを伸縮させるのに影響はありません。
再度お風呂で実験したところ、今回は成功でした!手で押し沈めても結構な浮力で浮き上がってきました。これで海に落ちても浮いているので助かる可能性大幅アップです。
しかし全体的にカバーしてしまったのでどこの釣具メーカーのかわからなくなってしまいました……。ともあれ、タモ網はこれでよしとします。しかし、なぜラバーチューブの色を赤色にしてしまったのでしょう?黒にしとけばよかったなと、今になって少し後悔しています。
ちなみに金額は、ネオプレン素材が1800円、タカ産業ラバーチューブが1200円を2個、合計4200円ほどでした。釣具メーカーさん、商品化できませんかねぇ?
まきエサ用バッカン
ちなみに、もう一つの懸案事項、まきエサ用のバッカン。私の愛用しているKIZAKURA製にはポケットがついていますので、中に発砲スチロールを押し込んで対応しています。これで万が一流されても沈んでいくことはありません。
どちらも貧乏釣り師の浅知恵ですが、少しでも参考になれば幸いです。
<妹尾隆/TSURINEWS・WEBライター>