この時期の投げ釣りターゲットは、まだ狙えるカレイ、アブラメ(アイナメ)に、夏魚の定番であるキス、半夜では乗っ込みのチヌにキビレ、そしてスズキ、さらに魚の王様・マダイです。今回は、これらの魚種が狙える都市近郊ではピカイチの、兵庫・「明石新浜」を紹介。
(アイキャッチ画像提供:WEBライター・松尾幸浩)
明石「新浜」
新浜は明石港の西側にあり、都市近郊では一番大きな漁港です。釣り場は西側の海浜ベランダと東側の大波止があり、多人数でもサオ出しが可能。海浜ベランダは足場がよく手すりもあって、ビギナーや家族連れでも安心して楽しめます。
また、漁港の西には明石川があり、この河口から流れ出る豊富な栄養分で小魚やそのエサとなるゴカイなどの虫類が多数生息し、それを求める多数の魚で魚影の濃い好釣り場となっています。
釣り場全体が激流で有名な明石海峡に面しており、大潮時の引き潮になるとまるで川のように流れるので、その時は非常に釣りづらくなりベテラン向きです。そこで、釣行までに潮見表で干潮、満潮の時刻を確認しておくと、狙い時や釣り方が分かって大物が釣れる確率も高くなります。
釣り場全体に言えることは、西へ流れる込み潮が狙い時ということです。釣り場には潮が低い干潮の潮止まりに入り、それから満潮の潮止まりまでを狙いましょう。潮が止まってしまうと、ほとんど釣れません。潮の流れは小潮や長潮、若潮時が潮流も緩くて比較的釣りやすくなります。
ポイント
一番のポイントは海浜ベランダの南西の角。ここは込み潮の潮流が西の林崎方向へと流れるので、他の釣り人とオマツリする心配もなく、広範囲に探ることができます。投点は正面の淡路島方向へ50mぐらいでOK。これで潮に乗ってオモリが西へ流されるので、オモリが止まった辺りがポイントです。
また、中・大潮時は潮流が非常に速いので、明石川の河口を狙ってキャストして下さい。ここでも30cmオーバーのカレイや40cm近いキビレチヌがよく釣れ、チョイ投げではポン級アブラメも狙えます。チヌを狙うなら夕方から半夜までが一番です。特に荒れ後を狙うと50cm近い大型のチヌの他、スズキも有望で、5月に入れは大マダイがヒットすることもあります。
キスとカレイ狙いなら、海浜ベランダの一番東端。この前は潮がヨレるので、軽くキャストするだけで23~25cm級のキスがよく釣れます。小型のキスやベラを釣るならベランダ公園の西向きで、ここは砂底が広がり、チョイ投げでも15~20cmのキスがよくヒットします。
ベテラン向きとしては東側の大波止がよく、込み潮の時には大きな潮ヨレができるので、最高のチャンス。私の実績では、ここで48cmの特大アブラメをゲットしました。水深がたっぷりあるので潮の緩い時は100mほどの遠投が有利です。
また、家族連れに人気があるのは大波止の先端にある白灯台の内向き。ここでは北側にある一文字波止との間の航路筋を探りますが、潮流が速いので港内へ入る込み潮を狙うと30cm超のカレイ、アブラメの他にガシラやチヌも時々釣れます。夏場には小アジやイワシがサビキでよく釣れるので、子どもたちには面白いでしょう。
攻略方法
新浜でのエサはマムシが万能。キスはイシゴカイがよく、1匹掛けにしてアピールしましょう。夜釣りにはフクロムシやスムシに本コウジなどがあれば最良です。大物釣りではタモを必ず持参してください。
ここでの釣り方で注意することは、潮流が速い時は投げ過ぎないこと。ほとんどが潮に流されて根掛かりしますので、流れが速い時はチョイ投げで足元を狙ってください。潮が緩んだら沖合の深場を探りましょう。
潮は西へ流れる込み潮が一番で、潮の動き始めや止まる寸前にアタリが出ることが多いですから、そのチャンスを最大限に生かせるように、余裕をもってエサや仕掛けの準備をしてください。
※漁港内は全面駐車禁止となっていますので注意して下さい。
<松尾幸浩/TSURINEWS・WEBライター>