アマゴに出会いたい、釣りたい。その気持ちは、初めてアマゴを見た子供のころから今でも変わっていない。さあ待ちに待った渓流釣りの解禁だ。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース中部版 APC・松森渉)
渓流釣りの釣り方
渓流魚は警戒心が強いので、アプローチには細心の注意を払いたい。ポイントに近づくことから釣りは始まっており、足音はできるだけ立てないようにしたい。また太陽によって影が川に映ることにも注意したい。
手前の流れからエサを流し、徐々に対岸に向かって攻めていくのが基本。活性が高ければ筋がズレていても食ってくるが、大概は魚の定位している筋にエサを流さないとエサを食ってくれない。渓流魚はある一定の場所から必要以上に動かない。
また渓流は見た目より深い場所がある。渓魚はそうした見た目では分からない川底に潜んでいることが多く、まずは川底近くにエサを流すことが肝心になってくる。川の流れは、表面は速く流れていても川底は表面より流れは速くない。
目印が表面の流れと同じ速さで流れるようでは、エサが川底にナジんでいない証拠。最初はオモリが川底をたたくように流れてもいいので、重めのオモリでしっかり底を取って流すことを心がけよう。慣れてきたらオモリを軽くして、より流れにナジむことを意識して流そう。
美しい渓魚と触れ合おう
渓流釣りの魅力は、自然との触れ合い、美しい渓魚との出会い、賢い渓魚との知恵比べ、山の幸との出会い、日常の社会から離れて静かになれる時間など、人それぞれ楽しみ方がある。渓魚は季節によっていろいろな顔を見せてくれる。初期は少しサビが入っており、やせているが寒くて厳しいなかで出会えた1匹はうれしいものだ。
春になればサビが取れたきれいな渓魚に出会える。しかし多くの釣り人のハリをかわした賢い渓魚は、釣り人の心を悩ませる。そんな時間もまた楽しい。桜が咲き春らんまん、山が躍動しフキノトウ、タラの芽など山の幸も顔を出し、釣りに山菜取りにと忙しい。そして静かな渓流で1人になれる時間は心を和ませ、明日へつながる生きる活力となる。さあ今年も渓流釣りが始まるぞ。
<週刊つりニュース中部版 APC・松森渉 /TSURINEWS編>