短い冬休みでも始められる『ボトルアクアリウム』 瓶の中に癒しの空間を創作

短い冬休みでも始められる『ボトルアクアリウム』 瓶の中に癒しの空間を創作

今年の冬休み、小学校は平均して12日前後、社会人だと長い人で9日間の連休に。夏休みと比べると短いお休みでも簡単に始められる【ボトルアクアリウム】を紹介します。

(アイキャッチ画像出典:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

目次

ボトルアクアリウムって何?

いきなり「始めてみよう!」と言われても、そもそも【ボトルアクアリウム】が何なのかピンと来ていない人も多いと思います。

【ボトルアクアリウム】というのは、普段水槽で飼育している熱帯魚や水生生物、水草を小型のビンなどの容器に収めて、飼育するというものです。

インテリア性が高いため、海外ではすでにかなり人気が出てきているようですが、日本ではまだあまり定着していないようです。

冬休みに始めやすい理由

水槽で熱帯魚を飼育しようとすると、水槽に必要な設備を用意したり、準備するものも多く、そしてそれが高価となっては、アクアリウムに興味があってもなかなか始めにくいでしょう。

しかし、ボトルアクアリウムは必要なものが簡単に準備できるうえ、頑張れば100円ショップやホームセンターですべて準備できます。

冬休みに、ゴロゴロするのも悪くありませんが、せっかくならお部屋を癒しの空間に変えてみませんか?

準備(要購入)するもの

・容量500ml以上の瓶(ガラス製がオススメ)
・底床(ソイルがオススメ)
・カルキ抜きした水
・水草
・小さな淡水魚

もしこの5点がすでにお家あれば、今すぐにボトルアクアリウムが始められます。しかしなかなかそんなに都合良く家にあるとは限りません。

そのため、どこかで購入する必要があるのですが、そこでオススメなのが100円ショップです。最近では、アクアリウム用品が店頭に並び始めており、わざわざ専門のアクアショップに行く必要もなくなってきています。

準備するもののポイント

まずは、【ボトルアクアリウム】の肝でもある容器について説明していきます。

おそらくアクア用品の棚があれば、プラスチック製の金魚鉢も売っていることが多いですが、あまりオシャレではないためここはスルー。

500ml以上の水が入ればどんなものでも構いませんが素材はガラス製のものがオススメです。100円ショップであれば、食器・調理器具のコーナーに陳列されています。

そして配置する場所のスペースにもよりますが、なるべく容量が大きなものを選ぶことがポイントです。

ボトル内の水は多ければ多いほど環境が安定しやすくなりますし、ガラス製の方が丈夫の為、強度的にも安心です。また、作業がしやすいように口は大きいものの方が良いと思います。このときに注意してほしいのは、完全密閉の容器でも飼育可能ですが、適度に中の空気を入れ替えてあげないとサカナも水草も窒息してしまう原因になるので注意してください。

短い冬休みでも始められる『ボトルアクアリウム』 瓶の中に癒しの空間を創作どんなボトルを選ぶのかも楽しみの一つ(出典:PhotoAC)

次に底に入れる砂ですが、土を焼き固めた「ソイル」がオススメです。ボトルアクアリウムには水草が必須の為、植えるには底に砂を敷く必要があります。

水草は、砂利の中ではなかなか育ちづらいことがありますが、ソイルには元から水草育成に必要な肥料が含まれているため、比較的容易に水草を育成することができます。

また、ソイルには、水質を弱酸性の軟水に傾けてくれる作用があり、水質を一定に保つのに効果を発揮してくれます。

100円ショップにもソイルは売っていますので、そちらを使用するといいと思います。

マストで入れなければならないものは以上ですが、他にも流木や石など、スペースに余裕があればいれてみると雰囲気が出るのでオススメです。

サカナと水草について

では中に入れるサカナと水草についてです。

さすがに、これらの生体は100円ショップには売っていないので、ホームセンターやアクアショップで購入しなければなりません。

その際におすすめな生体が「アカヒレ」というサカナです。メダカよりも丈夫で低水温にも強いため、水温が変化しやすいボトルでの飼育に向いています。

メダカも丈夫でボトルアクアリウムに向いていますが、アカヒレの方が若干ですが丈夫なため今回はこちらをオススメさせて頂きます。

短い冬休みでも始められる『ボトルアクアリウム』 瓶の中に癒しの空間を創作一匹数十円とは思えない美しさのアカヒレ(出典:PhotoAC)

水草はコレ

ボトルの中に彩りを与えるのは、何と言っても水草です。

どんな水草を入れればわからないなーという場合は「アナカリス」か「マツモ」という水草を入れるのをお勧めします。

どちらも非常に丈夫なうえ、少ない光量でも光合成をしてくれるため、室内での飼育にかなり向いています。

適度なサイズにカットしてソイルに差し込みましょう。その際、一番下から2つ分くらいの葉っぱは切り落とし、茎だけになるようにしてください。

葉ごとソイルに埋めてしまうと、葉が腐って水質悪化の原因になってしまうので注意しましょう。

水換えはやりすぎもやらなすぎもNG

水換えは週に1度、カルキを抜いた水で全水量の半分程度にしましょう。

アカヒレは丈夫なサカナですが、1回で水を全部交換すると、水質や水温のショックが原因でサカナが弱ったり、死んでしまうことがあります。また、容器内の微生物がいなくなり、水質悪化が早くなることがあるので注意してください。

レイアウトは考えすぎない

では準備するものが揃ったらいよいよレイアウトです。

「どうしたらいいのかわからない」

そうだと思いますが、あまり深く考えすぎない事が大事です。レイアウトの時はピンセットがあると非常に作業が捗りますが、用意できない場合は「お箸」でも代用可能です。

レイアウトをする上で押さえておきたいポイントとしては、設置したい場所において、ボトルの正面がどこなのかということです。

例えば、壁際に置く場合、ボトルの形は関係なく、自分が見ている側が正面ということになります。

その場合は、ボトルの手前側には水草を植えないようにした方が奥行きが出て見ためが良くなります。

水草の奥に向かって傾斜をつけるだけで上級者のレイアウトになりますよ!そのほかにも、テーブルの中心に置く場合は、全方位からボトルが見えるため、全ての面が正面になると言えます。

その場合はボトルの中心に水草を植えたり、小石を設置するとどこから見てもすっきりとしたレイアウトになるでしょう。

ゴロゴロ時間を使ってぜひ癒しの空間を

用意するものが揃っていれば、一時間くらいで作れてしまうボトルアクアリウム。アクアリストの方は、ボトルさえあれば簡単に始められると思います。

リビングのテーブルの上におけば家族の会話の材料にもなると思いますし、トイレにおけば、爽やかな癒しの空間に変わること間違いなしです。

初心者の方でもアクアリウムを始めるきっかけとして、まずは簡単なボトルアクアリウムに手を出してみるのもいいかもしれません。

子供と一緒に作ってみるのも楽しい一時になると思います。これはもうボトルアクアリウムを始めない理由が見つかりませんね。

記事内表記差し替えのご報告

記事内の一部表現を差し替えました。《2020年7月14日16:10》

<近藤 俊/サカナ研究所>