外房大原沖はヒラメが絶好調。9月の部分解禁、10月の広域解禁と、段階を追って釣り人の気持ちを高めて盛り上がりを図り、いままさにその頂点へと近づきつつある。そこで、11月16日(土)に同港の春栄丸に釣行。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 坂本康年)
春栄丸にてヒラメ釣り
5時少し前、続々と出港する僚船とともに、春栄丸は白川永一・若船長の操船でまだ暗い海上をポイントの太東沖へと向かう。竿入れの5時半前に到着。エサの活きイワシが配られスタンバイ。
期待に胸膨らませ開始を待つ。水深は13m。多少デコボコしているらしく、オモリを底に着けすぎると根掛かりするので、少し巻いて底を切るよう指示が出る。
釣り始めると潮は流れず風もないという、横流しには厳しい条件。それでも、しばらくして船中各所で竿が曲がる。しかし、これはワカシ~イナダ。今年は相当数回っているらしく、二ケタ近く釣れる日もザラらしい。
引きが強くて楽しいが、あまりに多く、本命の口にイワシが届く前に横取りされてしまうようだ。入れ食いとなったあと、7時に少し南寄りのポイントに移動。
ワカシに翻弄されるも本命顔見せ
再開早々、左舷でソゲが浮上。1尾本命が上がると釣り人は活気づく。しかし左舷ばかりにアタリが集中。右舷は8時少し前にミヨシで取り込まれると、私にも1kg弱ながら本命が食ってきた。ワカシに手を焼いていただけに、良型でなくてもうれしいもの。
しばらくすると、ここでもワカシが活発となってくる。これにヒラメが交じってくる感じで、本命はいるようだが….。
左舷トモの金森さんは、私が1尾上げた時点ですでに4尾目をゲット。9時までに6尾を上げて、終わってみれば8尾でダントツの竿頭。
10年来の常連で、同宿の季節の釣り物に精通しており、なかでもヒラメが大好き。十分に力量を発揮してくれた。
船中14尾キャッチの流しも
朝に比べて、中盤以降は風が強まり、潮が流れて一段といい条件に突入。相変わらず青物が釣れるなか、本命も順調となり、8時過ぎのひと流しで14尾が浮上。
オデコは一人になって、全員ゲットも時間の問題。若船長は「任務完了間違いなし」とばかり、元気一杯でタモ取りにかけ回る。
右舷トモの海老さんは同宿オンリーで通う常連。イサキやシマアジ、テンヤマダイと何でもやるらしいが、何といってもヒラメ。「アタリがあってから掛けるまでのプロセスは、どの魚よりも楽しい」と、至福の時間を堪能していた。
その隣、古屋さんは東京湾での釣りが長く、外房通いが頻繁になったのは今年から。東京湾にはない、太平洋の釣りにハマっている様子。
女性アングラーも良型ヒラメを手中に
波の荒い当地では、船に弱い人には厄介だが、同船は広々としていて「それだけで安心」と、女性アングラーも多い。この日も会社の同僚に連れられ、女性2人が乗船。
郡司純子さんはアジやアマダイを狙ったことはあるがヒラメはまったくの初めて。貸し竿使用で見事2尾ゲット。
「横流しは釣り座に関係なく、チャンスは平等」と指導にあたる若船長の熱い指導もあり、まさに「女性・子ども・初心者にも釣れますよ」を実証して見せてくれた。