ヒラメ釣りファンの夢である「大判(大型ヒラメ)」。10kgを超える怪物はシーズン中に1尾上がるかどうか、といったレア中のレア。今回は、過去の大判データを分析してみた。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)
今期は期待大の『大判』ヒラメ
今季はすでに鹿島出船の不動丸で11月8日、10.3kgが浮上。まだイワシの群れは入って来ておらず「渡りのヒラメ」と呼ばれる大型の群れは姿を現していない。それにも関わらずの結果に、今季への期待はますます高まる。
常磐沖のヒラメのアベレージは1~1.5kg。鮮魚店で最も好まれるのはこのサイズで、家庭でさばくのにもこれくらいが扱いやすい。釣りの面で「これはいい型だな」と思えるのは2kg以上だろうか。記憶に残る大判とするなら5kgは欲しいところ。
『大判』の可能性
「大判を釣ろう」と思ったら、工夫する点がいくつかある。ソゲを避けるためにもタナを高めにとるとか、確実にフッキングさせるために孫バリは強度があるシングルを使うとか。それでも自然が相手のこと、狙いの魚を得られるかは時の運が左右する。ここではその可能性を少しでも上げるべく、お手伝いしたい。
編集部では2015年11月1日から2019年11月上旬までの茨城の船宿を対象としたヒラメ大判(5kg以上)の釣果データを集計。どのような状況で釣り上げられたかを分析してまとめた。
注目したのは、以下の3点。
1.時期(月別)
2.潮況
3.天気
釣行計画の参考にして、ぜひ夢の1尾を手にしてほしい。
月別『大判』釣果
6割が11月~12月に仕留められている。11月だけで25%を記録しており、意外にもシーズン初期から良型は数上がっていることが確認できた。解禁直後とあって釣行する人が多く、そのことが影響している可能性はあるが「大判はイワシが入る中期以降からがチャンス」と思っていた人には見逃せない数字ではないだろうか。
潮別『大判』釣果
〇大潮…潮の干満差が最も大きい。新月と満月の前後
〇中潮…大潮~小潮の間。文字通り中くらいの差
〇小潮…潮の干満差が最も小さい。上弦と下弦の月のころ
〇長潮…上弦、下弦を一~二日過ぎたころ。小潮の末期にあたる
〇若潮…小潮(長潮)から中潮に向かい徐々に干満差が大きくなる時期。「潮が若返る」でこの名前。長潮の翌日。
大潮~中潮に7割が仕留められている。小潮(若.長含む)で3割なので、やはり前者のタイミングを狙った方がよさそうだ。
天気別『大判』釣果
同じフラットフィッシュのマゴチは「照りゴチ」と呼ばれるように、日差しが差す日の方が上向くことで知られる。ヒラメはどうだろうか。冬季の関東エリアは好天の日が多いことは影響しているが、晴れの日が圧倒的に釣れている。178尾のうち71尾、つまり4割近くが晴れ。「晴れのち曇り」を含めれば6割近くになる。
まとめ
以上のデータから判断すると、大判の好期は1.11月~12月の2.大潮~中潮で3.晴れの日が狙いめだ!
※注…このデータは確認できている178尾の結果をまとめており、精度の高さを保証するものではないことをご了承頂きたい。
<週刊つりニュース関東版 編集部/TSURINEWS編>