冬に増える血管系疾患をサカナで予防 DHAとEPAは鍋で摂取しよう

冬に増える血管系疾患をサカナで予防 DHAとEPAは鍋で摂取しよう

冬は血管系の疾患が増える季節です。その予防に有効なのがDHAとEPAといわれています。しかし、いまいちどのようなものなのか知らない人も多いのではないでしょうか。今回はDHAとEPAを詳しく解説し、これからの冬に備えていきましょう。

(アイキャッチ画像提供:PhotoAC)

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その他 サカナ研究所

摂取量の目安

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、DHA・EPAの他に不飽和脂肪酸全体での目安量は、男性であれば2.4g、女性であれば2.0gと定められています。

なんだそんな少なくていいのかと思うかも知れませんが、実はこの基準を超えるように魚を食べるのはなかなか難しいのが現状です。

文部科学省「日本食品標準成分表 2015年版(七訂)脂肪酸成分表」によると、それぞれ100gに含まれるDHAの量は以下になっています。

アジ:570 mg
マサバ: 970 mg
クロマグロ 脂身:3200 mg
マグロのお寿司1貫(20g) 640 mg

アジだけで摂取しようとした場合、おそらく20cm程度の大きさのアジを4匹は食べないといけないでしょう。そう考えるとなかなか目安の摂取量を超えるのはなかなか難しいのかもしれません。

効率良い摂取には「鍋料理」

より有効に摂るには料理方法に工夫が必要です。DHAとEPAは脂の成分のため、天ぷらやアヒージョでは成分が調理油に溶け出てしまいます。

有効に成分を利用するには、脂がそのまま摂れるお刺身やカルパッチョがおすすめです。しかし、醤油を付けすぎると塩分を箇条に摂取してしまうので、よりオススメなのが「鍋」です。

青魚を鍋にする場合は、さんまやいわしをつみれにして鍋に入れると効率よく摂取できます。またブリであれば、ブリしゃぶなどが有名ですね。

鍋にすると、油と水の関係で、身から脂が抜けにくい上、汁を一緒に摂ることで、溶け出た脂も無駄なく摂取できます。また、鍋にすることで、出汁の旨味もあってか、減塩の期待もできます。

サカナを食べて健康に

サカナを食べる時、味付けが濃くなりがちですが、せっかく血管の健康のためにDHAとEPAを摂っても、塩分摂取が多いと逆に病気のリスクを高めることになってしまいます。

意識的に減塩をし、サカナをたくさん食べることで血圧をどんどん下げ、血管力を高めて、健康を手に入れましょう。

<近藤 俊/TSURINEWS・サカナ研究所>