外房で活況なヒラメは、11月になると茨城波崎や鹿島で部分解禁する。外房からは好釣果が届いており、茨城にも期待したいところ。ここでは基本の釣り方を紹介する。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 編集部)
茨城ヒラメ釣りタックル
基本のヒラメ釣りタックルを紹介したい。
竿
2.7m前後で6対4調子の専用設計のもの。横流しの場合、これより短いと、潮上時にオモリが浮いてタナが取りづらくなる。3~3.6mを好む人もいる。
日立沖などポイント釣りの場合、前記のようなことはないので2.4m前後のゲームロッドで試しても面白い。
ライトタックルが可能な船宿もあるので、船長に許可をもらった上で試してみても面白い。
リール・ミチイト
PEライン2~3号を100m巻いた中型両軸リール。電動を使う人もいるが、水深がそれほど深くないため、手巻きで対応できる。
5号以上を巻くと、横流しのときに水の抵抗を受けやすくオマツリしやすいのでNG。
仕掛け
仕掛けは胴突き。基本はハリスとステイトがあればOKだが、この二つのバランスや調整が釣果のカギを握る。
また、これらにミチイトを直結させずにサキイトを結ぶ。これは、取り込みやすさやオマツリ防止のために付けるもので、ミチイトにフロロカーボライン7~8号を1~1.5m直結。
ハリスと針
ハリスは5~6号60~80cm。
ハリはエサの口に掛ける親バリと、尻付近に掛ける孫バリが必要。この間隔はエサの大きさに合わせて15cm前後。前者は伊勢尼11~13号、後者はチヌ6~7号。孫バリはトリプルフックやチラシバリ方式もある。
ステイト
ステイトは横流しの地区では40~70cm、ポイント釣りの地区では80~100cmが基本。根掛かり防止のためだが、当日の状況に合わせて調整することで釣果が伸びる。
活性が低いときや潮が流れないときはタナが低いので、切り詰めると効果がでることも。
あとからは伸ばしづらいので、最初は前記のように長めにしておいたほうが無難。市販のものは大体長めに作られているので、適宜切って調整していく。
オモリ
横流しでは80~100号、ポイント釣りでは60~80号を用意。
ライトタックルでは40~50号に対し、ミチイトPEライン1~2号。横流し時には特にアタリが明確に出て、やりとりの面白さが倍増する。
ヒラメの釣り方
投入はオモリとハリスを両手に持ち、同時に静かに落とす。すぐにリールのクラッチを切って落とし込むのではなく、エサがちゃんと泳いでいるか確認してから沈める。
横流しの場合
着底したらイトフケを取り、オモリが底に着くか着かないかくらいのタナを取る。
潮上の場合:船下に引き込まれる潮上では、エサの泳層が上ずってしまいがち。といって、ミチイトを出してばかりいると反対舷の人とオマツリしてしまう。そのため、船下に大きく入り込んだら一度仕掛けを巻き上げて、再投入する。
潮下の場合:沖側へミチイトが出ていく潮下では、先でオマツリすることはないので、オモリを底に着けたままイトを出していく。
アタリ:潮上、潮下どちらでもアタリがでたら、しばらく様子を見て、さらに大きなアタリになってから聞き上げること。小さなアタリに即アワセする釣りではないので、本アタリに変わるまでの緊張感を味わってほしい。
巻き上げ:たとえ小型でも、力強い引きをみせてくれるのがこの釣りの楽しいところ。最初のアタリでアワせてスッポ抜けしてしまう以外は、途中でのバラシは少ない。強い引きがきても、落ち着いて巻き続けよう。
取り込み:浮いてくる前に手を上げるなどして、仲乗りや船長、周りの人にタモの準備をしてもらおう。
なお、タモには少なくともハリが2本絡んだ状態になるので(トリプルフックの場合は特に)、ハリ外しはプライヤーで行う。急にバタバタと暴れるので手袋などをしたほうが無難。魚はしっかり持って、動きを抑えるのがコツ。
数が釣れると、何度もハリを外しているうちに思わずブスッと指にハリが刺さってしまうことがある。カエシが鋭く抜けなくなることも…。刺さってしまったら、慌てずにハリスを切って船長に相談しよう。
ポイント釣りの場合
船長からタナ指示があるのでそれに従う。底から50~100cm上にすることが多い。まれに、イワシの反応に合わせて2~3m上にすることも。必ずそれに合わせよう。
逆に、濁り潮や魚の活性が低い場合はタナを下げることがある。この場合、根周りなのでまめに底を取って探ることが大切。手持ちのほうが有利なのでタックルはなるべく軽いものがいい。カサゴやソイなど、根魚釣りのように、果敢に底を取ってタナを探る。
アタリ~取り込みは前述と同じだが、中層で釣るため横流しよりも引きは強烈。リールのドラグの調整をしっかりしておこう。
エサ付け
親バリは上アゴの硬いところを抜く。孫バリは肛門、またはその付近から抜く(必ずハリ先をエサの頭の方向に向けて止めよう)。背ビレの後方に付けるのもOK。
茨城の場合、エサは仲乗りが適宜小さなオケに2~3匹ずつ配ってくれる。使い終わる前に頼もう。
なお、金魚用などの小さい網があるとつかむのに重宝する。
魚影が濃いぶん、エサの消耗は激しい。かじられて死んだエサは形が崩れていなければ取っておき、エサがなくなったときに使ってみるのも一手。