年に1度は訪れたい川がある。日本で唯一、カラフトマスを釣ることができる北海道の道東・標津町を流れる忠類川だ。ヒグマは怖いが、遡上したてのシロザケのパワーと背っぱりになったカラフトマスの格好よさに魅了されたなら、誰でもシーズンが待ち遠しくなる。
(アイキャッチ画像提供:週刊つりニュース関東版 APC・藤崎信也)
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ヒグマ対策に林道は避け釣行
二日目の30日は朝から快晴。気温11・5度と清々しい。受け付けで前日の釣況を確認すると、やはり下流域は芳しくない。一方で「フレッシュなカラフトマスが2尾釣れた」の情報を得る。また、前日に上流で親子連れのヒグマが目撃されたとのこと。
そこで、管理棟から最も近い入口から入川し、河原を歩いて上流へ向かう。林道では出会い頭にクマと遭遇することがあるからだ。河原は歩きにくいが、遠くまで見渡せるので、ヒグマとの接近を予見しやすい。河原の広い河川では鉄則なので覚えておいてほしい。
小場所でメス&オス1尾ずつ手中
少し上流の淵っぽい小場所でスタート。前日、帰る途中に魚影を見た気がした場所だ。
キャストを始めて3投目にガツン。「根掛かりかな」と思ったら、数秒後、走りだす。下流は早瀬なので、力で走りを止めて一気に引き上げると64cmのメス。何度か産卵したらしく、無数の傷が痛々しい。
その5投後にもヒット。今度は上流の緩やかな流れに上って行く。つがいのオスだろうか、73.5cmあった。
平瀬でフレッシュなシロザケ3尾
上流が段々瀬、下流が平瀬の8畳ほどのプールへ。アップクロスにキャストすると、近くまでフライを追って来る。
次のキャストで、ガツンブルンのアタリはあったものの、10秒ほどでフックアウト。
だが、溜まっていそうなので粘る。2時間で3尾のうち2尾が婚姻色は出ているが、傷1つないフレッシュなシロザケだ。
上流で今回釣行最大の81cmオスをキャッチ
さらに上流へ向かう。流れが対岸に当たり、深くえぐれたポイントへ。手前の浅場では、複数のペアが底を掘り返している。ここでは、ダウンクロスにキャストして扇状にリトリーブ。1時間半ほどで2尾をキャッチ。そのうちの1尾は、今釣行最大となる81cmのオスだ。
フレッシュな魚に出会え、80cmアップも取った。残るはカラフトマスを釣りたいところ。
最下流の平瀬で51.5cmのメスをキャッチ
河原で早めの昼食を済ませ、新しい魚の遡上を期待して、オデコ覚悟で最下流へ。途中でオス1尾を追釣し、最下流に着いたのは13時。
流れを確認するが、やはり魚影はない。仕方なく水深50~60cmの平瀬を探り始めると、5分ほどでスレ掛かり。キャッチはできなかったが、水面に現れたのはカラフトマスのメスだった。「ここに狙いの魚はいる」
その後は、ダウンクロスで扇状に広く探ると、待望の魚をキャッチ。尾が少しささくれ立ったメスの51.5cmだったが、諦めかけていただけに嬉しい。
二日目の釣果
その後、フレッシュなオス2尾とメス1尾のカラフトマスを追釣して、14時45分に納竿。
当日の釣果は48.5~81cmを12尾。内訳は、シロザケ8尾にカラフトマス4尾。前日と合わせて25尾は文句なし。