秋の良型アジ狙い『波止サビキ釣り』攻略法4選 時間と地形がキモ

秋の良型アジ狙い『波止サビキ釣り』攻略法4選 時間と地形がキモ

夏場から釣れ盛っていた大阪湾各地の波止のアジも秋が深まってくると数が減り、その分サイズがよくなってくる。いつどこにいっても釣れると言う訳にはいかなくなってくる。そこで、大阪湾の波止から、晩秋の良型アジをサビキで狙うためのノウハウを紹介。

(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

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大阪湾の小アジのシーズン

夏場を中心に家族で、カップルで初心者も喜ばせてくれる波止の人気ターゲットが豆アジ、小アジと呼ばれる、マアジの若魚だ。大阪湾にやってくるマアジは太平洋側で生まれたものが、夏場になるとエサを求めて大阪湾へと入り込み、初冬までエサを食べながら成長し、冬を迎える頃には再び太平洋へと出て行く。もちろん、中には大阪湾に居残るアジの群れもいるが、ほとんどの群れが冬場には太平洋側でさらに成長を続ける事になる。

さて、6月頃に大阪湾の波止で釣れ出すアジは、体調にして6、7cm。豆アジと呼ばれ、ごくごく小さなサビキ仕掛けで昼夜を問わず釣れ盛りながら、釣れる範囲を広げていく。それとともに徐々に成長し、8、9月になると大きいモノで15cm以上に成長して引きを楽しませてくれる。

が、大きいサイズになると数は減っていき、警戒心も高くなる事からいつでも釣れると言う訳にはいかなくなってくる。

釣果につながる4つのポイントを紹介しよう。

1.朝夕のマヅメ時に回遊

豆アジの頃には時間を問わず釣れていたアジだが、秋を過ぎると日中には全く姿を見る事ができなくなる場所も多い。「アジの回遊が終わったのでは?」と思えるような状況だが、時合いが訪れるといきなり入れ食いになる事がある。

時間としては朝と夕方のマヅメ時である事が多い。そして、時合いとなる時間も、シーズンが進むごとに徐々に短くなり、12月頃ともなると、場所によっては釣れるには釣れるが、時合いは10分ほど。その他の時間帯は何の反応もないなんてことも。その分、アジは大きくなるので1尾の価値は高くなるのだが・・。

日没時間に影響

具体的に見ると、時合いとなるのは時間帯と言うよりは、周囲の明るさに左右される事が多い。つまり、秋が進行すると、太陽の沈む時間が早くなり、暗くなる時間が早くなる。

時合いとして多いのは日が沈んでから真っ暗になる直前まで。なので、日没時間を調べて釣行する事が大前提になる。

秋の良型アジ狙い『波止サビキ釣り』攻略法4選 時間と地形がキモいよいよ時合い到来の時間(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

2.秋の狙いタナは底一辺倒

釣り方の基本としては、豆アジのように決して中層や表層に浮いてくる事はなく、底一辺倒の釣りになる。そして、サビキと言えど、あまり動かさずにまきエサをまいたら、ジッと底で我慢するくらいの釣りをしよう。

時としては、カゴからまきエサを出したら、カゴを底に着けて、さらに少しテンションを抜くくらいでジッとしていた方がアタリが出る確率が上がる事も多々あるので試していただきたい。底付近に回遊してくるので、群れを少しでも止めるためには、少し前からまきエサをしっかりと底に止めておきたいものだ。

3.アジが釣れる地形

第二のキーワードは地形である。この時期のアジはとにかく内湾の奥に溜まる事が多く、開けた外洋向きより大型港湾内の奥に当たる部分が有望だ。

秋の良型アジ狙い『波止サビキ釣り』攻略法4選 時間と地形がキモ大型港湾奥の角が狙い目(撮影:TSURINEWS関西編集部・松村)

特にこの時期は水温が徐々に下がり、大型のフィッシュイーターであるスズキやタチウオの活性も上がる。捕食者の多い潮通しのいい場所からは避けているように思える。

具体的な釣り場で言うと、大阪・堺港の宇部波止や舞洲、夢洲になどなら沖向きではなく、地方に向いた釣り場だ。こんな場所には捕食者始め、いろいろな要因に影響されてアジの群れが入り込むと、しばらくは出ていく事がないので、釣れ続く事になる。

特に大阪湾の沖向きの海域で北西の冷たい季節風が吹き出すと、一気に沖面の水温が下がり、港内のあまり水が動かないエリアの方が水温が高いまま残る減少が起きる事も多々ある。

水温が高いエリアを探して

そのため、高い水温を好むアジが外へと出て行かずに、港内の奥に残る事になる。ただ、やはり水温の低下は徐々に進行するため、できれば水深がある釣り場の方がいい。小さな漁港レベルの港内だと、すぐに水温も下がってしまうので、そうなると群れが去ってしまう。

まとめると、大きな規模の港湾の内部で、水があまり動かず水深がある場所となる。埋め立て地の多い大阪湾奥には、以外にもそんな晩秋のアジの好ポイントが点在する。

また、そのような場所は、他のエリアに比べるとずいぶんと遅くまでアジが外洋へ出ていくことなく溜まっているので、真冬でも釣れ続く年がある。周辺の釣具店情報などをよく収集して、アジが釣れていれば、マズメ時に出かけてみよう。

4.沖の深場攻めも一考

基本的に竿下の釣りで構わないが、竿下の水深が浅めで沖に深場があるような場所なら、飛ばしウキを使って少し沖の深場を攻めるのもありだ。ちなみにアジが大きくなっているのでサビキは大きめを使う。筆者の場合は10、11月には8~9号サイズのハリを使って、20cmを超すアジを釣っている。

冬を迎えて一気に群れが居なくなってしまうまでもう少し時間がある。今のうちにシーズンラストのアジ釣りを満喫しておこう!

<松村計吾/TSURINEWS関西編集部>