紀州釣りにおいてダンゴの作成は最重要な作業であり、釣果を左右するもっとも大事な部分である。難しそうに思えるかもしれないが、まずは超オーソドックスからスタートしよう。そこから自分のオリジナル紀州釣りダンゴを作成し、徐々に進化させて最高の釣果を出せればまさにオンリーワンの世界!紀州釣りに病み付きになるのは間違いない!
(アイキャッチ画像撮影:TSURINEWS関西編集部)
ダンゴレシピ:プレーンタイプ
プレーンタイプのレシピの手順は以下の通り
1.水、素糖の順に入れる
体積比3対1の場合、先に糠を25Lボール摺り切り3杯入れ、糠の次に砂を25Lボール摺り切り1杯入れる。砂は重いため、糠より先にバッカンに入れると混ぜ合わせづらいので注意が必要。
2.押し麦またはコーンを入れる
最後に普通のコップ1杯程度の押し麦、またはコーンを入れ、上記の割合でコップ1杯程度の海水を砂に充分ふくまして良く混ぜ合わせるだけだ。
注意点
ただ、糠の鮮度により若干の水分調整が必要になる。初めに水を入れ過ぎると修正不能状態になるので、海水を足す場合は少しずつが鉄則だ。糠の鮮度が良いと油分があり握りやすいが、油分がない場合は海中でダンゴが崩壊する時、きれいに崩壊せず、釣りバリにダンゴ材の芯残りができてボラに捕食されやすい。
また、集魚が無いように思われる糠と砂のみのプレーンタイプのダンゴでも、底に溜まった押し麦やコーンで居着いたチヌにスイッチが入ると爆釣も珍しくはない!
ダンゴレシピ:集魚&ソフトタッチタイプ
集魚&ソフトタッチのレシピの手順は以下の通り。
1.プレーンと同じ手順
体積比で3対1。25Lボール摺り切り糠3杯に砂1杯を入れ、普通のコップ1杯程度の押し麦またはコーンを投入。
2.最後にアミエビを混ぜる
そしてコップ0.5杯程度のアミエビを砂によく摺り潰して混ぜ合わせてから、糠全体とさらに混ぜ合わせる。
糠の鮮度が良ければアミエビの粘り気と水分でいい感じに仕上がるが、水分が不足と思えばコップで0.5杯程度の海水を注入し様子をうかがう。
注意点
プレーンタイプのダンゴでも述べたが、水分の入れ過ぎは厳禁!芯残りのダンゴと化し、ボラに捕食されるだけだ。集魚が強いアミエビはエサ取りも集めるので嫌う人も多いが、ある程度のチヌが寄ればチヌのほうが強いので、さほど影響も無く、アミエビを入れることでソフトタッチダンゴに仕上がり握りやすい。
ダンゴが完成したら
ダンゴが完成したら、ウキ下をトントンより若干浅くしてダンゴの崩壊時間を計測してみよう!
注意点はダンゴの大きさ、握り加減、握る回数を意識してハリにエサを刺さず、ダンゴを海中に投入すること。
そして、着水から海底までのあらまし時間と、海底到達後にダンゴが崩壊する時間計測(これが特に重要)をしよう!ダンゴが割れればウキが海面に浮上するので一目瞭然だ。とりあえず海底でダンゴが1分で割れるように大きさ、握り加減を調整してみよう。また、ダンゴの割れが遅い場合、原因のほとんどが水分の多さによるので調整しよう。
小魚のエサ取りやボラまたは本命のチヌが寄れば必ずダンゴの割れ時間が早くなり、エサ取り無しの時、1分もつダンゴでも30秒ほどで崩壊するので、釣り開始時は最低でも1分もつダンゴが必須と思われる。また、釣行中、不安になったらウキ下を詰め、今現在のダンゴ崩壊時間の確認も必須だ。
<秦厚治朗/TSURINEWS・WEBライター>