アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】

アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】

早期解禁の5月1日から始まる和歌山・有田川のアユ釣りだが、今年は初期から鼻筋の通った「べっぴんアユ」が釣れているとのこと。そこで水況が落ち着いて新アカが付き始めた頃を狙って8月7日に出かけた。

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(アイキャッチ画像提供:WEBライター・大西満)

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淡水の釣り アユ釣り

杉野原の橋上流からエントリー

午前6時過ぎ、花園の西浦おとり店に到着。オトリを2尾購入して釣り場を教えてもらう。

杉野原の橋上流で、鹿除け柵を開けて入り、また、しっかりと閉めてから川へ降りる。最近は開けた柵を閉めずに帰る釣り人が多く、「鹿に農作物が食い荒らされて地元の人が困っている」との話も聞いた。害獣被害が深刻化しないためにも柵を開けたら、必ず閉めよう。

底石の色でポイント選定

降り口の前に瀬があったが、石の色が悪く釣れそうにないので下流へ歩くと、カーブを曲がった所に長い瀬が見えた。

上流は浅いチャラ瀬だがここも石の色が悪い。上流の淵から下ってくるアユがいてもいいのだが、気配はなく見切って瀬の下流へ下った。その下流に水深のある瀬が続づき、こちらは底石も大きく、茶色のなまめかしい、いかにも「妖しい光」を放っていた。

アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】いい石のエリアを発見(提供:WEBライター・大西満)

「これや!この色でなくては」。すぐ、下流の浅い瀬肩を渡り、左岸から竿を出す。

当日のタックルと仕掛け

竿は取り回しのいい9.1m。ラインは泳がせを意識してナイロン0.15号、ツケ糸はフロロ0.3号で、接続はすべて編み付けにしてある。ハリは刻(とき)6.5号3本イカリ。4本イカリの方が掛かりが早い事は承知しているのだが、泳がせ釣りでは底掛かりも多いため、とりあえず、元気に泳いでくれるオトリが釣れるまでは安全第一で、3本イカリで釣ることにした。

アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】当日の仕掛け(作図:WEBライター・大西満)

時間はすでに午前7時半。太陽は頭上から照りつけ、アユの活性が上がるべき時間だが、よさそうに見える石の周囲を泳がせるも、反応なし。下流からオトリを追い上げ、ラインを張って泳ぎに変化を付けた時、目印の下でキラキラと白く光った。

私は逆バリをやや深めに刺してある。浅く刺して、底に掛かったときなどに外れると、それに気づかず釣っている「無駄な時間」が許せないからだ。

野性的な顔立ちのアユがヒット

「おっ、掛かったな」と竿を立てると、逆バリが外れてビューッと閃光が走った。18cm。やや細身だが、野性的な顔をしたアユだった。まだアカ不足のせいだろうが。

オトリがかわった。これで4本イカリが使える。競技(速攻)6.5号の4本イカリに取りかえ、尾ビレから5mmでセットした。

足元から沖へ向けて放すと、スルスルーッと走り出て、途中でクンッと目印が揺れ、白い光がビューッと上流へ走る。もう、掛かったのか。「元気なオトリはどんな技術より勝る」の言葉通りだった。

良型揃いでリズム崩れず

ナイロン0.15号はオトリが滑らかに、縦横に泳いでくれる。上流へ走ってガツーン。沖の石の横でギラリと「オトリが釣ってくれる」、次々とアユが掛かった。釣れるアユは18~20cmの型揃いで小型がいないのは、リズムが崩れなくてよろしい。

アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】掛かるアユは18~20cmが揃った(提供:WEBライター・大西満)

下流の大淵につながる瀬肩の浅場も釣ってみたが、ここはスイカ大の石が揃っているのに釣れず、上流で水深のある瀬だけにアユがいる感じだった。

太陽は真上から照りつけ、暑さが厳しい。帽子を水に浸して被ったり、バンダナを水に濡らして首に巻いたり、水をガフガブと飲んで水分補給を心がける。

午後からは鳥居橋周辺へ

昼前までに16尾釣り、ここを見切って場所移動する。オトリ缶の水温上昇を防ぐために、凍らせたお茶のペットボトルを入れて車を走らせ、ポイントを探す。
この時間では好ポイントには人がいるため、入る場所がなく、下流まで見て回って、また上流へ戻る。花園の下流、鳥居橋周辺が空いていたから入った。

釣れたアユはオトリ缶に入れて深みに沈め、引き舟に2尾だけ移して釣り場探しに出る。好場が続く下流に人影が見え、上流へ行くと、橋上流のザラ瀬が空いていた。道の下だが、降り口がないため、大きいゴロタ石の河原を100mほども歩かなければならいからだろうか。

ようやくポイントに到着。浅いザラ瀬に黒光りする石が点在していかにも釣れそうだ。

運んできたオトリは少し弱い。それをなだめながら少しずつ沖へ誘導し、黒い石の横を通すとビューッと白い光が走った。この時の「よしっ、やった!」との快感、達成感はたまらない。苦労しただけによけい達成感は大きいのだろう。

夕方は入れ掛かりを堪能

21cm。少し痩せてはいるが、口の大きい、背ビレの大きいアユだった。こんな場所ではオトリがかわれば「天下無敵」だ。水深が30cm前後の場所だから、ほぼ自由に泳がせて石の横を通るようにコントロールすればすぐ掛かった。

石から1mほども離れた場所で掛かる事があったのは、遠くから「出張」してきたのだろうか。特に夕方は追いが激しくなって、入れ掛かりが続き、「オレはこんなにウデがよかったのかな」と思ったほどの釣れ方だった。

午後5時過ぎまで釣ってここで26尾。この日の合計釣果は39尾(14~21cm)だった。

アユ友釣りで21cm頭にべっぴん揃いの入れ掛かり堪能【有田川上流】この日の釣果は39尾(提供:WEBライター・大西満)

有田川の入川券は日券3240円、年券10800円(ただし、18歳以下は無料)。この区域(ダム上)の網入れは9月8日予定。

<大西満/TSURINEWS・WEBライター>

▼この釣り場について
民宿花園館 西浦おとり店
所在地:和歌山県伊都郡かつらぎ町